アンチエイジングニュース

アンチエイジング 美食スタイル

天気予報をチェックしてみると頻繁に出てくるのが寒波到来。
冬将軍が勢力を増して、日本にもやってきています。
毎朝の寒さに「布団から出られない~!」と思っている人は、私だけではないはず。
部屋の中では暖房をつけて、お風呂にゆっくり浸かる。外ではマフラーや手袋、簡易カイロで温まる。いろいろと方法もありますが、食べ物で体の中からもポカポカできたら嬉しいですね。

体が寒く冷たく感じてくると、体が硬直して肩こり関節痛の原因になり、進行すると自律神経が乱れて、免疫力の低下につながっていきます。
体の中から温めることは、血行を促進して冷え症の改善につながります。
さらに、胃が活発になり、スタミナ向上の手助けにも役立つこと間違いなし。
身近な食材から温活して、冬の寒さを乗り切りましょう。

***定番ながら効果テキメン***
筆頭に挙げられるのは生姜です。
近年では、生姜ブームでジンジャラーなる言葉も生まれましたね。
調理では、魚や肉の臭み消しや香りつけに使われる方が多いと思います。
生姜には辛み成分がありますが、その元となるのがジンゲロールです。
フレッシュな生姜にある成分で、卸した生姜をスープに加えるだけで、スープの温かさとの相乗効果となり、発汗作用血行促進になっていきます。
生姜は空気に触れることで変色が進行したり乾燥が早いので、使う用途をふまえて、切ったり卸したりして、小分けにして冷凍庫に保存しておくと次回使用する時に便利でしょう。

***香りからもポカポカ***
スパイスの中で、女性に人気があるのがシナモンです。
エキゾチックな香りに魅了されている方も多いのではないでしょうか。
中国では、桂皮(けいひ)と呼ばれ、漢方薬として調合されるなど、料理以外で口にすることもあります。香り成分の桂皮アルテヒドによって、腹痛関節の痛みの緩和に用いられているので、女性特有の体調不良の時など、温かい紅茶やコーヒーに入れて香りを楽しみながら飲むのも良いかもしれませんね。
自宅にシナモンがない場合でも、市販されているシナモンロールやアップルパイなどシナモンを使ったスイーツに注目してもOKですよ。

***この時期ならではの食材***
普段はあまりたべる機会がない人でも、お正月になれば必ずと言っていいほど目にするのが黒豆です。
東洋医学では、黒い食材は生命力や免疫力の源とされていました。その黒い食材のひとつに黒豆があります。
小学生の頃、理科の授業で黒い紙に太陽の光を集め続けると紙が燃え始めるという実験をやった記憶がある方はいらっしゃるでしょうか。黒色には、熱をためる働きがあるのです。
食材に置き換えると、黒い食材を体内にいれることで自然と体が温まっていきます。これは、黒豆を加熱して炭化現象を起こすことによる遠赤外線効果といわれています。
アンチエイジングには欠かせないアントシアニンの抗酸化作用もあるので、黒豆の煮汁も捨てずに一緒にいただくとさらに有効です。
お正月が過ぎて、黒豆を食べる機会が少なくなってもスーパーや食材店で黒豆茶をみかけることがあります。炒った黒豆をお茶にして飲むことでも体が温まって、血流を良くしてくれることでしょう。ぜひ香ばしい風味と一緒に楽しんでくださいね。

***すみ子のちょこっとZOOM UP!***
文頭でも申しましたが、朝は寒さとの戦いです。布団によって体の表面はヌクヌクしていても体内は活動が活発になっていないので、特に指先や足先が冷たかったりします。
そんな時、まずは朝食のメニューで温活してみてください。
ごはんをおかゆに変えて保温性を高めたり、味噌汁の中に葱や生姜を入れたりして体を温めてみてはいかがでしょうか。体が温まれば行動するにもパワーが出てきますよ。

今回取り上げた食材は、すでにご承知の方も多いかもしれません。
しかし、温活は続けることが大切ですので、身近な食材で手軽にチャレンジしてくださいね。

伊能 すみ子

伊能 すみ子
INOU SUMIKO

食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中

●著書『マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。』/div>

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