薄毛の原因
毛髪には一定の寿命があり、発毛と脱毛を繰り返しています。これを「ヘアサイクル」と言います。ヘアサイクルには、毛が伸びる「成長期」、毛母細胞の分裂が停止する「退行期」、毛根が完全に退化し脱毛する「休止期」の3つの段階があり、これが乱れると、髪が成長しきる前に脱毛して薄毛の原因になります。
ヘアサイクルには個人差がありますが、一般的に男性の場合は2〜5年、女性の場合は4〜6年と言われています。ちなみに退行期や休止期には、毛根が頭皮の浅いところにあるため、ブラッシングやシャンプーなどで髪が簡単に抜け落ちます。1日に抜け毛が100本以内であれば、特に心配する必要はありません。
男性の薄毛
AGA(男性型脱毛症)の最も大きな原因として考えられているのは男性ホルモン(テストステロン)です。テストステロンは5αリダクターゼという変換酵素の働きで、ジヒドロテストステロンというホルモンに変換され、このホルモンが毛乳頭細胞にある受容体に結合することにより、発毛が抑制されてしまうといわれています。
AGAについて遺伝の関連性が示唆されていますが、そのほかにAGAを進行させる要因として、ストレスや食事、生活環境などが挙げられます。
女性の薄毛
女性の薄毛は、加齢による女性ホルモン(エストロゲン)の乱れや血流の低下が主な原因となっています。
神の密度は20歳がピークで、太さにおいては35歳がピークとされており、その後30代後半くらいから髪のうねりが目立ち始め、髪のボリュームに不安を感じ始める人が増加してくるとされています。
この髪の変化は加齢による自然現象ですが、20代前後の若い女性にも薄毛で悩む人は多くみられます。女性の社会進出の機会が増え始めた現代では、ストレスや生活習慣の乱れが関係しているのではないかと考えられます。
瀰漫(びまん)性脱毛症
女性にも男性型脱毛症の症状が起こりえます。
加齢に伴い女性ホルモンが減少し、男性ホルモンの影響を受けることで男性型脱毛症と同様の症状が起こります。
女性男性型脱毛症(FAGA)
白髪は苦労すると増えるとよく言われています。ストレスにより毛母細胞の働きが弱まり、白髪だけにとどまらず抜け毛や薄毛の原因にもなります。
分娩後脱毛症
分娩が終わると、抜け毛が多くなります。
妊娠後期には女性ホルモンが増加するため、抜け毛が減少することが知られています。これは妊娠によりヘアサイクルの成長期が延長した状態が続くためですが、分娩を終えるとホルモンバランスが元通りになり、成長期を維持してきた毛髪が一斉に休止期に入ってしまうため抜け毛が多くなります。
これは通常、半年から1年ほどで自然回復しますが、高齢出産や多胎出産などで体力の回復が遅い場合は自然回復しにくいといわれています。
牽引性脱毛症
強く引っ張られていた髪の生え際や分け目の毛が、細くなったり切れやすったりするなどして、地肌が透けて見えるようになった状態です。
髪の毛を結わうなど、頭髪が継続して過度に引っ張られることで起こるため、長期にわたって引っ張られる状態が続くヘアスタイルは頭皮にストレスをかけてしまいます。なるべく負担のかからない髪型に変えることをオススメします。
円形脱毛症
円形脱毛症は、免疫機能を担うリンパ球の働きの異常によって起きる「自己免疫疾患」と考えられています。発症のきっかけは、ストレスやアレルギー疾患などと言われていますが、科学的な根拠はないのが現状です。