老化の原因を知る

皮膚の乾燥によるダメージ

20歳をピークに潤いを失い始める肌

20歳をピークに女性の肌は乾燥がちになってきます。これは角質の潤いを保つ天然の保湿成分が、年齢とともに減少していくのが主な原因です。
乾燥にさらさられると、角質層の表面が乾いてはがれやすくなり、隙間が生じていきます。この隙間を通して、表皮の水分が蒸発してゆくのです。その結果、水分を失った表皮はさらに薄く硬くなり、小じわになっていきます。

皮膚の潤いを保つ角質層の3つの成分

皮膚は角質層で潤いを保っています。その成分は「天然保湿因子(NMF)」「角質細胞間脂質」「皮脂」の3つ。それぞれの役割を見ていきましょう。

天然保湿因子(NMF)

角質層に存在する肌が本来持っている天然の保湿成分。主にアミノ酸や尿素などで構成されています。これらが角質細胞全体を潤わせて、しっとりした肌にしています。

ラメラ構造の角質細胞間脂質

角質細胞が120層も積み重なり、その間をセラミドを主体としたコレステロール、脂肪酸などの脂質分子と水分子が層状に並んだ多重層構造で保水しています。(ラメラ構造)

この2つの場所の水分が乾燥により奪われると、細胞はしだいにしぼんでいき、ケラチン繊維が凝集した状態になります。すると角質の弾力が失われるうえ、古い角質が残り、厚くガサガサになって細かい亀裂ができます。これが小ジワや目の周りのちりめんジワになります。

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天然クリーム(皮脂)

私たちの汗などの水分と皮脂が、アミノ酸などで乳化され弱酸性の皮脂膜を作り、皮膚が乾燥しないように肌を覆ってフタをしています。これが「天然のクリーム」です。
しかし女性は20歳を過ぎると女性ホルモンの影響で皮膚の皮脂腺の分泌量が大幅に減少しはじめ、この天然のクリームが作られなくなり皮膚が乾燥しやすくなます。
また、繊維芽細胞は絶えずコラーゲンやエラスチンを補給して皮膚にはりや弾力をもたらしていますが、皮膚が乾燥すると線維芽細胞の活動が鈍くなります。繊維芽細胞の活動が鈍くなるとエラスチンやコラーゲンの産生が減少しますので皮膚の老化の原因となる、たるみやシワが助長されます。

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