皮膚にはバリアがあって表皮がその役割を担っています。皮膚の表面に存在する皮脂は親水性物質をはじき、角質層では細胞間脂質が水溶性物質と油溶性物質の侵入を防ぎ、顆粒層では扁平状になっている細胞が多くの脂を含んでいるため水溶性物質の侵入を食い止めています。また基底層ではすべての物質を真皮に入れない役割を果たしています。

最近の化粧品は、ナノテク（リポソームやラメラ構造など）によって、角質層の中に水分や有効成分などを浸透させることができるようになりました。しかし化粧品レベルでは真皮層までは侵入させることは難しいと思います。レチノール酸など、酸を含む医薬品の範疇に入る化粧品は、商品によって真皮層まで浸透するものもあります