アンチエイジングQ&A

中高年女性(更年期)の臭いについて質問です。更年期障害からくる体臭はありますか?改善方法を教えてください。

  • 質問:佐々木 50代前半女性
  • 回答:浜中聡子 アンチエイジングネットワーク顧問(AACクリニック銀座院院長)

加齢臭といわれる体臭成分は、青臭さと脂臭さを併せ持ち、
男女ともに性差なく40歳代以降に増加が認められます。
(平均的には、男性よりも女性のほうが5年ほど発症は遅いとの報告があります)

部位としては頭皮、耳の裏側の他に、
胸や背中といった脂肪のつきやすい部位にも起こりやすいと言われています。

年齢と共に、ノネナール増加の原因であり加齢臭の元といわれる脂肪酸は増加してきます。
また、歳とともに皮脂中に過酸化脂質の量が多くなり、
これが原因で加齢臭が起こりやすくなるといわれています。

一般に加齢臭が、女性よりも男性のほうに強く発生するのは、
もともと男性のほうが皮脂の分泌量が多いことが第一の原因と考えられています。

これに加え、男性ホルモンが加齢臭の元である皮脂腺の発達を促すため、
皮脂が大量に分泌され、
加齢臭の元となるノネナールが多量に発生し、臭いが強まります。

一方、女性ホルモンは酸化抑制効果があるために、
脂肪酸が酸化しにくいという性質があります。
十分にホルモンが分泌されている間は、加齢臭を防ぎ止めることができますが、
年を重ねるに従ってホルモン分泌が低下してくると、加齢臭が顕在化しやすくなるのです。

閉経前・更年期以前の女性であれば、
女性ホルモンの分泌もまだしっかり存在し、
酸化に対する抑止力も男性より強く維持されます。

しかし更年期を過ぎ、閉経後は男性と同じ条件になりますので、
中~高年の女性にも「加齢臭」が出てきてしまう・・・というわけです。

これには、第一に清潔を心がけることで、特別な処置、治療などを施さなくとも、
加齢臭は十分防げます。
(丁寧な入浴はもちろん、昔ながらのミョウバンなども効果的です)

それ以外の工夫としては、
抗酸化力を高く維持できるような食生活(酸化ストレスの蓄積を進めるような生活は避け、
ビタミンC、E、コエンザイムQ10、ポリフェノール類などの抗酸化物質を豊富に摂取する)、
禁煙、節酒等を実践することが大切です。

また、習慣的な運動や良質なたんぱく質の摂取、ビタミン・ミネラルの積極的摂取など、
女性ホルモンを持ち続ける努力も続けておくとよいでしょう。

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