アンチエイジング五感道場「美しいものに出会い、ふれること」
生物として本来持つ感覚“五感”も、年齢と共に衰えていきます。老化予防の方法として、見た目のケアやインナーケアなど様々な方法がありますが、本企画では “五感”に焦点を当てたアンチエイジングを実践するコツをお教えします!
ガイドしてくれるのは、アンチエイジングや美について議論を深めながら追求していく双方向型セミナー「塩谷塾」の卒業生たち。それぞれの専門分野における、“五感”に特化したアンチエイジングの秘訣とは?
心、感性の視点から見たアンチエイジング
はじめまして。後藤眞理子です。私は銀座で画廊 ギャラリーゴトウを経営しております。今年の2月で22周年を迎えました。
「絵のある生活」をコンセプトに多くの展覧会を開催してまいりました。
アンチエイジングと聞くと食事や運動をまず思い浮かべますが、私がお伝えしたいのは心、感性の分野のことです。
芸術~ARTをずっと提案してきて、「感性を磨くこと」はそれに多く触れることではないかと実感しております。
「絵はよくわかりません」という方がいらっしゃいます。
でも、正しい絵の見方があるということはなく、まずは直感で見て、この色彩が素敵、強い筆のタッチが素晴らしい、優しく心和む、何だかいい感じなどなど、自由に鑑賞していいと思うのです。
何度も見ていくうちに、自分の好みがわかってくる、そうしたら作家について調べて見たり、技法も質問してみたりとどんどん深まっていきます。
何度も見ることで、感性も磨かれ、楽しさも増してきます。
そうして、お気に入りの絵と出会えたら、家に飾ってみてもいいでしょう。
お気に入りの絵は見るたびに楽しい気持ちになります。
私は美しいものを見たり、聞いたり感動することが、精神を生き生きとさせてそれがそのままアンチエイジングに繋がると思っております。
美しいものを見ることで脳がリフレッシュ
昨年のこと、美スローエイジング協会のセミナーで、慶応大学内科教授の伊藤 裕先生のお話をお聞きし、我が意を得たりという気持ちになりました。
それは、美しいものを見ると脳がリラックスして副交感神経が優位になる。またそれが優位になればなるほど長生きできる、脳がリフレッシュするーというのです。
そう言えば、画廊で絵をご覧になっている方々の表情はとても柔らかく、時には微笑みさえ浮かべていらっしゃることに気がつきます。
「美しい言葉」と「美しい絵」に出会える一冊
ギャラリーゴトウでは詩人 谷川俊太郎さんの詩にインスパイアされた絵の展覧会を2016年から開催してきました。
2019年の第3回ではこの展覧会のために谷川俊太郎さんが詩を書き下ろしてくださいました。
その詩をイメージして描かれた、作品の数々は素晴らしく、講談社さんが注目してくださり、商業出版してくださることになり、4月23日発刊されました。
谷川俊太郎さんの詩とその詩にインスパイアされた、26名の画家の絵が楽しめる書籍です。
詩と豊かなイメージで描かれた絵が響き合います。
機会がありましたら、ぜひお手に取ってみてください。
ページをめくる度に「美しい言葉」と「美しい絵」に出会えます。
後藤眞理子(MARIKO GOTO) 画廊経営者 【経歴】 1998年2月に東京藝術大学教授 (現在は名誉教授)であり、版画家 野田哲也氏の新作展で銀座6丁目にギャラリーゴトウをオープンする。 ◎アートと音楽のコラボレーションである、ギャラリーコンサートは40回以上開催。 ◎2015年 版画家 野田哲也氏の全作品約500点を収蔵した「野田哲也カタログレゾネ」を阿部出版の協力によりギャラリーゴトウで出版する。 ◎「絵のある生活」「アートのある空間」を提案し、個人宅をはじめ、公共空間にもアートを設置してきた。 ◎ソウル、上海のアートフェアに参加。 ◎2020.4月 講談社から書籍が出版される。
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