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健康に効く話(1):若い女性にも起こる狭心症

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 「パソコンや携帯メールをしている最中に、胸がキュッと痛むことがよくあるのよ」。広告会社の営業職をしている友人(40歳、女性)が、食事中にふと漏らしました。

 多忙な彼女は帰宅が毎晩終電近く、休日も上司やお客さんからの携帯電話がかかってきて、なかなかゆっくり休めないと言います。

「ただの疲れだと思うけど」

 彼女はあまり心配していない様子でしたが、私の説得もあって、数日後に病院を受診しました。その結果、なんと、「狭心症の疑いあり」という衝撃的な結果が出たのです。

 狭心症は心臓病の一種です。心臓に栄養を送る冠動脈という太い血管の血液が一時的に悪くなり、その際に胸痛などの症状が起こります。

 心筋梗塞のように完全に血液がストップしてしまうわけではありませんが、中には急速に心筋梗塞に移行し、命にかかわるケースもあり、放っておくのは危険です。

 この狭心症は加齢とともに増えますが、友人のように比較的若い女性にも起こることがあるそうです。

 狭心症の治療はお薬が中心で、ニトログリセリン舌下錠や抗狭心症という薬で胸痛を抑えたり、予防したりします。また、日常生活では「禁煙」を徹底されます。

 女性の場合、喫煙による心臓病への影響が男性に比べて強いことが分かっています。タバコを吸っている人はそうでない人に比べ、8倍以上も急性心筋梗塞になりやすいという報告もあります。

 狭心症と診断された友人も、学生時代からの愛煙家でした。今は、「心臓のためにも、お肌のためにも」と禁煙に努める日々です。

狩生聖子=医療ジャーナリスト。著書に『ぐっすり眠る! 37の方法』(宝島社新書)などがある。

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