いさきのさっぱり煮
「人は血管と共に老いる」と言われますが、全身に張り巡らされて栄養を送る血官は年を重ねるごとに、もろく壊れやすくなります。
コレステロールは身体を構成する成分として、またホルモンなどの原料になる大切なものですが、動物性脂肪の取り過ぎなどで高コレステロールの状態が続くと動脈硬化を起こす原因のひとつになります。ところが同じ動物でありながら魚の油に含まれるEPAやDHAという高度不飽和脂肪酸には善玉コレステロールを増やし、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らして動脈硬化を予防する働きがあります。アンチエイジングのためにも、毎日の食卓に魚料理を多く取り入れたいものです。
春先の魚はさっぱりした煮魚が合います。比較的熱に強いEPAやDHAも煮ると煮汁に溶け出すので、薄味にして汁までいただけるようにしましょう。新わかめに含まれるアルギン酸やふきの食物繊維を補うとさらにコレステロールの低下に有効です。(管理栄養士・石井多津子)
材料(2人分)
いさき 2尾
酒 1カップ
水 1カップ
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ3
新わかめ 50グラム
ふき 1本
ブロッコリープラウト 適宜
作り方
(1)ふきはたっぷりの熱湯で色よくゆで、水に取って、4センチの長さに切る。新わかめは水に戻し、ひとくちに切っておく。いさきは下処理して、表面に包丁で切れ目を入れておく
(2)鍋に酒と水、しょうゆ、みりんを入れ、煮立ったらいさきを入れ、煮汁を回しかけながら中火で15分くらい煮る
(3)途中わかめを加え、出来上がる直前にふきも加える
(4)煮あがったら器に盛り、ブロッコリープラウトをたっぷり天盛りする
この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします