エステティックやスパなど美容に関するトレードフェア「ビューティーワールドジャパン」が、5月18日～20日まで、東京ビックサイトで開催され、過去最多の約52,000人が来場した。

今、そしてこれからの美容サロン業界のトレンドや、新製品を把握できるこの展示会。主催者のメサゴ・メッセフランクフルト社によると、21カ国・地域から623社・団体が出展したとのことだ。
過去の展示会では、ゲルマニウム関連や、岩盤浴、ブルブルマシンといったその時その時の流行色が強く感じられるものであった。しかし今年は、展示会全体ではこれがといった特徴が強く感じられる傾向がなく、どちらかというと、大手を除くと比較的小さなブースで、各企業が開発したエステティックサロン向けの商材をアピールしている企業が多かったように思う。

エステティック商材を扱うブースでは、日に何度かモデルを使ってのデモンストレーションが行われ、よりよい商材に巡り合いたいと来場したエステティシャンらが集まり、熱心に耳を傾けていた。

美や健康をサポートするためのサロン向け機器中心の展示を行っていた(株)リジューによると、場所と電源があれば設置できるドーム型の一人用岩盤浴機器「ヒーリングコクーン」が、テレビで紹介されたこともあり、最近は施設ばかりでなく個人宅に設置する人が増えているとのこと。デトックスにより老廃物を排泄させることは継続すべきで、確かに自宅あるいはオフィスに岩盤浴の機器があるのは理想的で、それを可能にする大がかりな工事不要の岩盤浴機器は魅力的だ。
LED素子を利用したボディバランスを整える機器「リダクションM」を体験する。痛みは全くなく穏やかな温かさを感じるのみで、片方の二の腕付近にあて約20分後、あてていない方の腕と比較すると明らかなスッキリ感を実感した。ウェイトトレーニングで効果が出やすい腹部と違い、二の腕についた脂肪は取りにくい。ボディラインを楽にすっきりさせたいと願う人は、要注目の機器といえる。

化粧品で目立ったのは、フラーレンやEGFを使った商材。フラーレンは、水溶性フラーレンが開発されてから化粧品に取り入れられた強力な抗酸化成分で、活性酸素を無毒化する働きがある。EGFは、細胞再生因子、まはた上皮細胞増殖因子と呼ばれ、再生能力が落ちた肌の細胞再生を促す働きがある成分だ。

(株)ラセーヌのブースでは、フランスで1985年に誕生したMATISを紹介。MATISは、フランスはもちろん、スイス、カナダ、イタリアなど世界65カ国以上の高級ホテルやスパで導入されているエステティック用ブランド。この春「肌育力」がコンセプトの新しい「レポンスビタリライン」を発売した。食物やストレス、睡眠不足、環境汚染などの影響で肌本来の活力や透明感を失った肌に、MATIS開発の複合成分コンプレックスA・C・E複合体が働きかけ、肌サイクルの促進、うるおいと輝き、抗酸化物質で細胞壁を保護の効果が望めるのだそう。
そして、デモンストレーションブースで注目を集めていたのが、ドイツで開発されたDERMAVIDUALS。損傷した角質層を補修する特許成分DMSを配合した「DMSベース」に、肌質や悩みに合わせてフランキンセンス、ホホバオイル、アロエベラエキス、ヒアルロン酸、コエンザイムQ10などの美容液を混ぜ合わせるオーダーメードクリームが特徴のスキンケアシリーズだ。

美容分野の商社最大手、滝川(株)は、この夏から国内のサロン用として販売を開始する「ベルナール・カシエール」を紹介。3日間実施されたクラスルームは連日満員と、かなり注目を集めていた。

通路をはさんで反対側の展示会場はネイル関係のブーススペース。有名ネイリストによる実演を見る人だかりがあちこちで見られた。お得な価格でプロ用のネイル用品も販売されていた。

ビューティーワールドージャパンは今年で11回目。主催者によると年々規模が大きくなっているとのこと。来年は2009年5月18日～20日、東京ビックサイトで開催される予定だ。

(AAN WEB編集部・松本理恵)