アンチエイジングニュース

アンチエイジングのため、そして健康のためにも、野菜を食べることは大切。体の中を錆付かせ老化の原因といわれている活性酸素。その活性酸素を取り除く働きをするのがアントシアニン、レスベラトロールなどの「抗酸化物質」だ。アントシアニン、レスべラトロールは、野菜に豊富に含まれている。野菜からは、カロリーだけでなくミネラルや元気の源までも吸収できるのだ。野菜の目標摂取量は1日350g。普通に生活していてはクリアするのはなかなか難しいもの。だが、美味しくて、楽しければ、もっと積極的に野菜を食べられるはずだ!
そこで今回は、ユニークな野菜レストラン「農家の台所」を展開している国立ファームを訪ねることにした。「“美味しかった”よりも“楽しかった”とお客様に言っていいただきたい」という記者も強く惹かれたコンセプトをもつ話題の野菜レストランでは「いったいどんな野菜をどんな仕掛けで提供しているのか?」商品部平さんと広報課山口氏に話を伺った。

★国立ファーム

お邪魔したのは社名の通り「国立」にあるオフィス。2006年4月にAVメーカー「ソフト・オン・デマンド」の社長であった高橋がなり氏が「ものづくりがカッコ良いと思える社会づくり」を目指し、農業改革を起こすべく設立した「国立ファーム」。以来、見た目が面白い野菜や、常識を覆す野菜、見た目は同じでも味が格段に違う野菜を全国から見つけ出して紹介。また、実践的な農業技術や農業経営を研究し、各地で農業指導まで行っている篤農家を応援するといった、様々なアクションを起こし続けている。伺う早々、記者のために平さんと山口氏がなにやら面白そうなもの取り出してきてくれた。「これは干しブドウです。左上から時計回りに紹介します。シャルドネ、メルロー、ロザリオビアンコ、種なし巨峰、ピオーネ。全て国産のブドウをまるごと加工していますので、皮と果実の間にあるポリフェノールもしっかりとれます。抗酸化作用やホルモン促進作用を促すといわれているので、アンチエイジングには最適では」と平さん。記者も初めての利き酒ならぬ利き干しブドウにチャレンジ!いただいてみると、それぞれ甘み、酸味、香りが異なり、味わい深い。なんだか楽しい気分で口に運びつつ、国立ファームの扱う野菜にはどんなものがあるのか質問してみた。

★えっ!そんな野菜もあるの??

「最近よく耳にする、レインボーダイエット。食品の色で栄養が偏らないように食事をするわかりやすさが人気ですよね。野菜や果物だけでもレインボーカラーは簡単にクリアできます。人参だけでも、紫・オレンジ・白・黄・赤。大根は、緑・赤白・外赤(表面が赤)・内赤(内部が赤)、面白いものでは中国からきたビタミン緑大根は、外も中も緑です。ジャガイモは、黄色、白っぽい黄色、紫、ピンク、外紫内黄色。トマトは赤・緑・黒・白・黄・オレンジ、白と緑のゼブラ柄のものまで揃っています」と平さん。野菜は想像以上にカラフルである。なぜ国産のユニークな野菜にこだわっているのかを尋ねると「その土地に合っているからこそ美味しくつくられてきた野菜がたくさんあります。その土地土地ものや旬のものを紹介して、野菜本来の価値を見直してもらいたい。また、面白い野菜と出会ったら、友達や家族に話したくなりますよね。野菜、モノづくり、最終的には農業へも興味を持っていただけるように、私達は取り組んでいます」と山口氏。確かに、記者もつい先週「そうめんカボチャ」を初体験。ゆでると繊維がそうめんのようにほどける不思議なカボチャ。当然、ありとあらゆる知り合いに吹聴したことを報告すると「そうですか(苦笑)。ちょうど今、私達の展開している野菜レストランで、かぼちゃフェアをやっています。そうめんカボチャをはじめいろいろなカボチャが並んでいるので、ぜひご覧ください」とお二人に「農家の台所 くにたちファーム」へご案内いただいた。

★「農家の台所 くにたちファーム」

2007年1月にオープンした国立本店。野菜のためのレストラン「農家の台所 くにたちファーム」第1号店。初年度の取材件数は150件以上あったそうだ。記者が、足を踏み入れると、店内にズラリと並ぶ野菜がお出迎え。あいにくの天候にも関わらずランチには訪れたお客様も、興味深そうに野菜を手に取り繁々と眺めている。このコーナーは特選野菜や農家の加工品を購入することができる。井戸サラダバーにも、面白そうなカタチの野菜や、様々な色の野菜が並んでいる。「この手前の蛇みたいなのは?」と尋ねると「これは、ペポかぼちゃという種類のトロンボンチーノです。他にはコリンキーという品種もあります。これは種まで生で食べられます。ズッキーニもペポカボチャの一種です」「えー、これがカボチャ!」と思わず声をあげてしまう。なにしろカボチャフェアには25種類のカボチャが集められている。見たことのない形状のカボチャの行列にワクワクせずにはいられない。「どんなに面白くて美味しい野菜でも野菜だけじゃ、食べる楽しみがないのでは…」と疑問を投げる記者に、「もちろんそうです。ここでは、肉や魚のメニューもご用意しています。たとえば野菜6:肉2:魚2といったように比率でメニューを選べます。野菜の比率が10のオーダーも大歓迎」という平さん。やはり国立ファームのスタッフの方は野菜をしっかり食べているのだろうか。「はい。野菜を食べるようになってからは、断然お通じがよくなりました」とのこと。店内にならぶ小さな鉢植えには、青唐辛子がなっていた。また、食育の一環として、家庭菜園用キットも販売され、店頭にはあたかも選挙選のように全国カリスマ農家のポスターが貼られているなど、演出が楽しい。

2008年11月には恵比寿駅前に2号店、今年7月には新宿3丁目に3号店がオープンしいずれも人気店となっている。「季節ごとに、メニューも工夫しています。美肌御前、花粉症対策御前といった、アンチエイジングにも効果的なものがあります。ぜひ、一度お越しください」とお二人。野菜を摂る時に気をつけるべきことを最後にお聞きした。「夜寝る前に大量に摂るとカラダが冷えるので、朝と昼は生野菜で、夜は煮物などで食べるのがいいです。また、脂溶性ビタミンを含む野菜などは、生で食べるより加熱時間を考えて湯通しした方がいい場合もありますので、気をつけてください」とのこと。記者も野菜は「楽しいんだ」と認識するきっかけになった1日であった。国立ファームではまもなく「漢方米」なるもの初収穫するという。気になるその中身は、また改めてご報告したい。

――詳しくは――
●農家の台所

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