低カロリーのお芋ヤーコンで、キレイな腸内環境を目指そう
第2回【低カロリーのお芋ヤーコンで、キレイな腸内環境を目指そう。】
「アンチエイジングなフードナビ」、ナビゲーターの野菜ソムリエ・神林春美です。今回は、寒くなると運動不足、お腹もぷっくり気味で…という方も多い時期、「この野菜ひとつで、お腹の調子を整えませんか?」と、日本ではまだめずらしいお芋「ヤーコン」をナビゲートします。
ヤーコンは、南米のアンデス生まれの根菜。外見はサツマイモに似ていますが、中身は予想外。シャキシャキとした水分たっぷりの梨のような食感を持つお芋です。わかりやすくお芋と呼ばせていただきますが、澱粉が限りなくゼロに近いので根菜と呼ぶのがふさわしいかもしれません。とにもかくにも、ヤーコンは千切りにして生のままサラダに、油で炒めてキンピラに、かき揚げ天ぷらも美味しいし、ジャムや干し芋にも…、とレシピの幅も広がる野菜。果物のようなほのかな甘みを感じることができる、その見た目とのギャップにも、思わずニッコリ微笑んでしまうお芋です。
実は、このヤーコンの甘さ。主成分は「フラクトオリゴ糖」。その含有量は、野菜の中ではナンバー1と言われています。ご存知の方も多いことでしょう、フラクトオリゴ糖は、腸内のビフィズス菌を増やしてくれる成分。お腹の調子を整えてくれます。残念ながら、ビフィズス菌は年齢とともに減少していき、日々のストレスや飲酒によっても影響を受ける成分。自ら摂取しなければ増えていきません。しかし、このフラクトオリゴ糖を含む野菜には、他にも玉ねぎ・ニンニク・トマトなどがありますが、いずれも少量。単品では、お腹の調子を整えるには微力です。ヤーコンは、その点において、非常に力強い野菜。併せて食物繊維も多く含むことから、便秘の改善に適した野菜です。実際、私自身、ヤーコン料理を食べた日は、体が軽くなったことを実感。糖質の量も少なく、カロリーはサツマイモの半分以下ですから、普段からお腹が張りやすい女性の方には、覚えておきたいアンチエイジングフードです。
また、ヤーコンで注目すべきは、いわゆるお芋の部分だけではありません。葉の部分にも、しっかりアンチエイジングな要素が詰まっています。葉を乾燥させて飲む「ヤーコン茶」は、抗酸化作用を持つ「ポリフェノール」を含むお茶。体を錆びつかせない健康茶として、南米では民間療法的に飲まれているそう。「カリウム」も豊富なので、利尿作用も期待できます。
ヤーコン栽培の盛んな茨城県つくば市の『つくばヤーコン』では、新芽だけを使ったヤーコン茶を販売。秋から冬にかけてが収穫のピークである生芋も、こちらでは、特殊な技術によって年間を通して購入することができます。お腹の調子を整えたい方、薬やサプリメントに手を伸ばす前に…、一度ヤーコンを試してみませんか。ヤーコンは、お腹美人を目指せる、アンチエイジングベジフルです。
神林 春美(Harumi Kambayashi)プロフィール ●略歴 1976年生まれ。ライター。東南アジアの国タイを半年間旅した日々で、「野菜やハーブのある豊かな生活スタイル」に出会い、野菜ソムリエなどの資格を取得。「美味しい」だけでなく、「体に効く」食べ物に出会うことが、日々のパワーチャージのひとつ。特に好きなアンチエイジングフードは、デトックス効果の高い「パクチー」。ベジタブル&フルーツマイスター、調味料マイスター、アロマ環境協会アロマテラピー検定1級、eco-people(eco検定)の資格を持つ。 |
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