アンチエイジングニュース

「アンチエイジングトーク」Vol.16
女優・渡辺美佐子さん

健康で美しく歳を重ね、自分らしく、素敵な生き方をしたい。そんな生活を実践されている方々の魅力に迫る「アンチエイジングトーク」。第16回目のゲストは、女優・渡辺美佐子さん。舞台・映画・テレビと幅広く活躍されている。その彼女の代名詞ともいえるのが一人芝居『化粧二幕』。劇作家・井上ひさし氏が彼女のために書き下ろしたもの。美佐子さんが演じるのは大衆演劇の女座長「五月洋子」。捨てた子供との再会をめぐる幾重にも重なるストーリーは悲しくもあり可笑しくもある。国内はもとよりアメリカやフランスでも上演し大絶賛を博し、30年近くにわたり600回以上の舞台をこなしてきた。「元気にこの一人芝居ができるうちに幕を引きたい」と、現在最後の上演ツアーを行っている。名女優であるのはもちろん、主婦であり、母である美佐子さん。ひとりの女性として美しく生きるためのヒントをお伺いしたいとインタビューをお願いした。

――美佐子さんは「アンチエイジング」とはどういう意味だと思われますか?

そりゃ、毎日戦っているわよ。(笑)。年齢と戦う。未来と戦う!
「私は年をとったから、もういいわ…」ってならないようにね。

――女優というお仕事は体調管理に気を遣われているのでしょうね?

たいして気は、遣っていないのよ。時間は不規則だし。仕事は女優だけど、主婦でもあるから。亡くなった大地喜和子さんは生涯独身で「恋はするけど結婚はしない。ミューズは嫉妬深いから」というのが自論だったの。昔は「女優は結婚するものじゃない」って、有名な俳優さんもおっしゃっていたし。そういう風潮は結構ありました。私は結婚もし、子供も持ったけど。仕事をしている時以外はごくごく普通です。3、4年前から週1回、タイ古式マッサージに通って体を整えています。ストレッチが多くて私には合っているみたい。『化粧二幕』の激しい動きでもこなしてるから。ずーっと続けるつもりです。

――結婚して出産されてもお仕事は続けられていたのですか?

私ね、子供の時からよく本を読んでいたの。兄や姉が多いから、いろんな本が家の中に散乱していて、その中に「キュリー夫人伝」という本があった。その頃自分の周りはみんな専業主婦で、女性で仕事をしているのは学校の先生や女医さんぐらい。だから、キュリー夫人の生き方がとても新鮮な感じだった。子供心に「どんな仕事でもいいから、結婚して子供を産んでもずっと働きたい」って。それからずっとそう思っていた。女優とは考えもしなかったけど。

――女優になったきっかけは?

すごい偶然。高校の時、信欣三(しんきんぞう)さんという素敵な男優さんがいたの。学校へ行く途中に電車で見かけて思わずついて行った。着いたのは六本木の俳優座、覗いてていたら「あなたもですか?」と俳優養成所の募集のチラシを渡されたの。姉が芝居や映画が好きで、よく一緒に連れて行ってくれました。私は数学や物理が苦手だから、大学は受けられないし、就職しようかと考えていた。チラシを見て「試験科目に数学がない!これなら受けられる」って、なんだか受かっちゃって。私は衣装係でも裏方さんでも何でもいいと思ってた。ただ俳優座の養成所は、私が通っていた女子高の雰囲気とはまるで違っていて、男の子も半分ぐらいいて、何かやりたいっていう自由な雰囲気が面白かった。楽しかったですよ。みんなほんとにお金がなかったけど。

――女優を辞めたいと思ったことはないのでしょうか?

それがないの。あまり思い詰めないんですよ。これは、アンチエイジングにいいと思いますよ。母がすごく楽天的な人だった。父とは再婚同士で、亡くなった前の奥さんの産んだ子の面倒を見て、それから自分の子を4人産んだ。でも母が泣いているのも、怠けているのも見たことがない。とにかく、クルクルクルクルいつも働いていた。私は末っ子の甘えん坊で母から離れられなくて、いつも寝床で「早くお母さんこないかなー」と思って待っていた。後片付けを終えた母がやってきて「寝るより楽はなかりけり~、浮き世の馬鹿は起きて働け」って言いながら布団に入ってくる。冷え性だった私の足を自分の足で挟んでくれて。そのあたたかかったこと!幼い私にとってあれは確かに天国でしたね。そういう母でした。身体も丈夫で89歳で亡くなるまで、長患いもしないで、ボケもしないでね。ほんとに子供孝行。私も見習いたいと思っています。

――美佐子さんの人生の転機はありますか?

とくに女優になりたかったわけでもなく、この道を歩いてきた私が変わったのは、子供を産んで。3ヵ月は母乳をあげるために休んだの。赤ん坊ってフニャフニャしてて、誰かが面倒みてあげないとダメになっちゃう存在でしょ。そのフニャフニャを抱っこしていて、この子を置いて仕事に行くっていうのは生半可な気持ちじゃいけないと覚悟ができたのがひとつ。その後、小学校に子供が入って、「お母さん、お母さんいつもいないけどさ、女優ってどういう役にたってるの?」と聞かれてすごくショックを受けた!それももう一つの転機。その後は、夫が大病をして、「あっ、やっぱり、なんのご縁があってか、家族になって、その家族の健康ぐらいは私が責任を持たなければいけない」と思った。そこから栄養バランスを考えてせっせとご飯を作るようになったのは、この15年ぐらいかな。

――普段の生活は役作りに生きてくるのですか?

さあ、どうでしょう。仕事が終わって帰っても、また芝居のことを考えちゃうと休みにならないけど、あっご飯の支度しよう、今日はなんだっけと、台所仕事を始めると、仕事のことは忘れられるの。スイッチの切り替えはストレス解消になっていると思う

――先程の息子さんの「どういう役に立っているか」という質問の答えは?

未だに答えはでません!

――アンチエイジングのポイントとしても「人の役にたっていること」や「生きがいをみつけること」と言われていますが、退職後に「何をやっていいのかわからない」という方もいらっしゃるのですが、どうすればいいと思いますか?

定年まで働かれたということは、それは何かのお役にたっていたってことでしょ。あとは、ご褒美だと思って、今度は自分が今までできなかったこと、なんとか面白そうなことをみつけて…。でもみつからないのよね、おいそれとは。でもなんとか見つけて、どんなことでもいいから楽しんでなさるのがいいと思います

――お芝居を見に来るお客様は女性が多いのですか?

この頃、客席をみると「あっ、随分男の人が増えたな」と思います。何か趣味を見つけようという方と、奥さんに引っ張られてくる方も増えています。

――そのようなペア文化は日本にはないですよね?

会員制の演劇鑑賞会というのが日本各地にあるけど、ほとんどの会員が女性。月1回とか年に数回演劇をみるのは、男性は時間的に無理だった。その環境でずっと演じていて、『化粧二幕』で海外に行ってびっくりしたの。日本の場合はだいたい50~60代の女性の方がほとんど。でも海外の客席は全部カップル。女ひとりとか女同士はゼロ。老若男女、とにかくカップル。ジーパンのカップルもいれば、イブニングドレスのカップルもいる。すごい衝撃でしたね。「日本という国は変な国なんだー」と気がついた。つまり夫婦というものが、社会の一単位になっていない。そういう風になっていれば、見た芝居を二人で会話する接点になるでしょ。夫婦なのに別世界になっちゃって、交流がない。海外だと若い男、若い女、年とった男性、中年の女性、全部笑うところが違う。いろんな笑い声が、複雑にあちこちで聞こえる。いろんな混在した笑い声、反応、そういうものが文化を育てると思う。日本の文化はちょっとまだおかしいな、偏っている。なかなか文化的な国になりにくいなというのは観客の反応から強く感じたことです。

アンチエイジングトーク――美佐子さんは、年を重ねることはプラスだと思いますか?

それはマイナスのほうがはるかに大きいでしょう、まず肉体的にね。でも生まれたからにはみんな年をとっていくのは当り前のことでしょう?自然には逆らえない。女優はいろんな役をやるでしょ。おばあさんもやるし、ちょっと若い人もやるし。気持ちだけは年を取らないで、いつもワクワクしていられることを、沢山みつけていきたいな

――1人芝居『化粧二幕』についてお伺いします。私が一番好きなシーンは、「お守りが違う」というセリフの後に、面白い顔をするところ。

あっ、ひょっとこの顔!

――あの場面になんとも言えない人間の滑稽さと悲しさを感じます。

『化粧』ってすごい題名だと思う。例えば、ああいう事が、普通の素顔の時に起きたら、ああいう芝居には絶対ならない。化粧をするという、ひとつ仮面をかぶることで、現実を突き抜ける。だから、あんな変なひょっとこみたいな顔ができちゃうの。お客様もそれを受け入れてくださるけど、素顔でひょっとこの顔は成り立たないし、なんの迫力もないでしょうね。仮面という意味の『化粧』はすごい題名。化粧をして自分の本心を隠すことと、そのことで余計本心がはっきりでるっていうことと。それと大衆演劇の女優という役だから気持ちがセリフにのせて出てきちゃう。そういう二つの武器が絡むので、普通の人が遭遇する場合とは明らかに違う感情の波になる。化粧とセリフのおかげで大きく表現することでお客様に伝わる。井上さんの芝居には幾重にも話が重なり奥行きがある。あのひょっとこの顔は芝居の流れである日、自然になっちゃったの。小さな誤解がきっかけで、目の前にあった大きな喜びが一瞬でどこかへ行っちゃう。そのバカバカしさをどう表していいかわかんなかった時にね。あんな顔になっちゃったの。

――あの顔は笑っちゃうけど、ぐっときちゃいます。

『化粧二幕』は笑っちゃうところも多いけど、悲しい。悲しけど、笑っちゃう。そこをいったりきたりしたいの。人間ってだいだいそうじゃない。ほんとうに悲しいんだけど、どっかバカバカしいっていう感じ。人間の営みって滑稽なとこと紙一重ですよね

――化粧を600回以上演じられていますが、毎回変化するのですか?

28年前の初演の時、私は40代の後半でした。今は70代の後半!変わんないほうがおかしいでしょ。毎回そのシリーズごとに、演出家と相談して宿題を決めてアレンジしています。今でもいろんな方に教えてもらって変わってます。毎回加えたり、削ったり。私としては、なるべくシンプルにシンプルにとやってきたんですけれど。

――では同じ芝居でも飽きることはなかったということですか?

そうですね。演じるたびにいろんな事をみつけて。ひとりだけど、お客様は毎回変わるし、観客と毎回新しい空間と共同作業で創っているので飽きることはないですね。

――美佐子さんがお仕事でやりがいを感じるのはどんなことですか?

やっぱりお客様の拍手。あとは、息を飲んでみてくださるその気配。それはやりがいというよりも、一緒に創っているという気持ちになれるから。「元気をもらいました」という感想も嬉しいですね。

アンチエイジングトーク――ひとりでステージに立つのは怖いことですか?

怖いです、いつも。何が起こるかわからない。わらじのひもが切れちゃったり、見得を切ったら刀身が客席に飛んでいったり、昨日は足がつっちゃって。正座ができなくて、腰を浮かしたまま懸命に足を動かして。何か起きてもなんとかやりぬけるようになってきましたが、今まではね。

――その怖さや、人に見られることは、アンチエイジングのパワーなのですか?

そう思います。人に見られるというのは緊張したり、背筋を伸ばしたりするでしょう。みなさんだって外出する時には着替えてちゃんとお化粧していくでしょ。私たちは人に見られることを仕事にしているけど、あくまで画面の上だったり、舞台の上だったりのことでね。でもそういうのが嫌いな自分もいる。だから家にいると、まったくすっぴんで、みょうちくりんなかっこうしてるの。

――見られることは好きではないのですか?

舞台で見られるのはいいけど、普段は普通の人ですよ。しょっちゅうスーパーに買い物にも行くし、漬物も漬けて、お弁当も二人分つくっている。そういう普通の時間と仕事で全然別世界にいるっていう落差が私は好きなんです。そのバネが大きければ大きいほど、私はなんか飛べるのよね。家のことも、人間としては大事なことだと思って大切にしてるし、女優の仕事をするのも大事なことだし。子供が高校受験の時に「今まで何にもしてやれなかったからこの半年は子供のために」と思って6ヵ月間仕事を一切やめて、お手伝いさんにも休暇をあげて、子供の面倒を全部やってみた。そうするとね、変な細かいことが目につく。それまで全然気がつかないようなことが、なんか気がついて、戸がちゃんと閉まっていないとイライラしたり、作ったご飯をちゃんと食べないと腹が立ったりとかね。自分の違う面に気がついた。専業主婦の方はだから精神的にすごい大変。一年中やってなきゃいけないからすごい大変。私みたいに、気晴らしがある、別の世界を持っているということは、すごい幸せなことなんだって改めて思いましたよ。

――美佐子さんは舞台が好きなのですか?

舞台で育っているから。舞台の醍醐味はライブ感。直接お客様と向かい合っていられるのは、貴重。TVはいくらいいって思っても、バチッて消されちゃえばそれまで。お家で寝転がっていても見れるけど、芝居は寒い中でも、わざわざ足を運んでお金を払ってみてくださる。ほんとうにありがたいことだと思います。

――今後はどんな活動をされますか?

やりたいと思う仕事をしたいです。仕事は人で選びます。書く人、演出する人。「あっ、この人なら任せてもいいな」って思う人だったら、まだ本がなくても「じゃあやろうね」って。

――ウルトラミラクルラブストーリーのような、若手の話も受けますよね?

台本をいただいて「なんだか、むずかしいストーリーで。えっ、津軽弁しゃべるの?難しそうね」と思った。横浜聡子さんという監督もプロデューサーも30歳そこそこの女性。お二人から熱烈なラブレターをいただいてね。今の日本ってなんかよどんでいて、すごい平和でね、芝居とか文化とかが生まれにくい状況だと思う。そういう中で若い人たちが、もがきながら、とにかくいまを生み出そうとしている、そこに立会っていたい。だから芝居でも創作劇が多くて古典的なものは少ないの。

――美佐子さんの目標はありますか?

とにかく健康でいたいんです。でもいつまで生きたいとかはないの。とにかく自然に生きていたい。こんな私と仕事をやりたと言ってくださる方がいればやらしていただくし、「あーこういうのはやりたくない」と思えばお断りするし。これからもなんとか普通に自然体でいきたいです。
終戦四十年目に始めた原爆の朗読劇は今年で25年を迎えます。制作グループが解散して女優たち、日色ともゑさん、中村たつさんなど、私を含めて15人がすべてを運営して、毎年各地で上演している「夏の雲は忘れない」をこれからも一人でも多くの方々に聞いていただきたいのが、私たちの願いです。原爆によってあの日理不尽に幼い命を奪われた子供たちの最後に遺した言葉の数々をぜひ聞いていただきたいのです。

――最後にアンチエイジングネットワークの会員にメッセージをいただけますか?

年を重ねた私が今思っているのは、なるべく外に対して寛容でありたい。そして人のいいところは大いに認める。年をとると悪口が多くなるでしょ。聞いている方も嫌だし、言っている方もあまりいい結果を生まないと思うの。だから、なるべく人の悪口は言わないで、いいところは大きな声で言いたい。家族もそうよ。悪いところは見なかったことにして、いいとこだけすごくちゃんと見てあげて、口に出して褒めたりね。誰でも褒められるってすごい嬉しいでしょ。「お母さんこれおいしいよ」って言われただけで、一瞬幸福になる。私の仕事の絶対条件は「いい気分で、お客様の前に立つこと」。舞台の前は、とにかく嫌なことから逃げます。うまく逃げることも大切かな。みなさんも、嫌なことはなるべくすぐ忘れて、気分よく過ごせるよう、無理なく過ごしていただければと思います

インタビューの間、美佐子さんの世界にすっかり引き込まれてしまった記者。まるで朗読劇を聞いているような錯覚に陥った。「大切な事は小さな声でいうのよ。みんなが注意深く耳をそばだててくれるから」と美佐子さん。確かに、声高に主張する選挙運動には耳を覆いたくなる時もある。「普通の生活を大切にするからこそ飛べる」というのが、人の心を動かす芝居を生む秘密なのかもしれない。他の誰にもない存在感を放つ美佐子さんの『化粧二幕』を鑑賞する最後のチャンスに、足を運ぶことをオススメしたい。

渡辺美佐子さんの『化粧 二幕』。泣いて笑って最後の舞台。絶対にお見逃しなく!
■■■■ 「化粧二幕」 地方 公演スケジュール ■■■■

4月9(金)、10日(土)18:30~
北海道・釧路市生涯学習センター(くしろ演劇みたい会:0154-25-6405)
4月12日(月)18:30~
北海道・岩見沢市文化センター(岩見沢演劇鑑賞会:0126-25-0856)
4月13日(火)18:45~
北海道・江別市民会館 (江別演劇鑑賞会:011-383-3222)
4月14日(水)、15日(木)18:30~、16日(金)13:30~
北海道・旭川市公会堂 (旭川市民劇場:0166-23-1655)
4月18(日)18:30~
北海道・苫小牧市民会館 大ホール(苫小牧演劇鑑賞:0144-36-1560)
4月19日(月)19:00~、20(火)13:30~
北海道・函館市芸術ホール(函館演劇鑑賞会:0138-51-7376)

★上記の講演は会員制の鑑賞となります。お問い合わせは各窓口までお願いします。

■■■■■ 「化粧二幕」 座・高円寺 公演スケジュール ■■■■■
4月30日(金)19:30~
5月1日(土)14:00~
5月2日(日)14:00~
5月4日(火)19:30~
5月5日(水)14:00~
5月6日(木)14:00~
5月8日(土)14:00~
5月9日(日)14:00~

「座・高円寺」住所:杉並区高円寺北2-1-2
JR中央線・高円寺駅北口より徒歩5分
【お問い合わせ】03-3223-7500(制作担当:和泉)・03-3223-7300(チケットボックス)

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渡辺美佐子
プロフィール
渡辺美佐子(わたなべみさこ)
東京都港区麻布出身。
実践女子学園高等学校卒業後、俳優座養成所第3期生となる。
『家庭教師』で初舞台。
1953年(昭和28年)『ひめゆりの塔』で映画デビュー。その後日活と契約。
1958年(昭和33年)『果てしなき欲望』で、ブルーリボン賞の助演女優賞を受賞。 1961年(昭和36年)以後はフリーで活躍。映画・舞台・テレビと総合的に活躍しているが、中でも作:井上ひさしの一人芝居『化粧』は1982年(昭和57年)7月の初演以来彼女のライフワークとして上演されており(同年12月の公演からは二幕目が書き加えられ、以降『化粧 二幕』として上演)、フランス、アメリカなど海外公演も行なった。2009年5月の杉並区立杉並芸術会館「座・高円寺」の杮落とし公演として上演され、2009年5月30日で通算600回を迎えた。
私生活では大山勝美プロデューサーの妻で一児の母。
1997年(平成9年)紫綬褒章、2004年(平成16年)春、旭日小綬章を受章。 母校の創立者・下田歌子の故郷のよしみから岩村城(岐阜県恵那市(旧岩村町))の女城主(恵那市岩村の観光PR員)をつとめ、「いわむらレディースマラソン」は渡辺美佐子杯という冠がついている。
【舞台】戦争と市民 夏の雲は忘れない 
明日の幸福 いとこ同志 
【テレビ】渡る世間は鬼ばかり おしん 
【映画】ウルトラミラクルラブストーリー 
歓喜の歌 凍える鏡 東京タワー 
【著書】一人旅・一人芝居 

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