足元からのアンチエイジング
アンチエイジングレッスンレポート「足元からのアンチエイジング」
■JPポドロジー、セミナー開催
5月10日(月)に「足元」をテーマにしたアンチエイジングレッスンを開催した。
ドイツで「PODOROGIE(ポドロギー)」という呼称で学問として認められているフットケアを日本人向けにアレンジした「JPポドロジー」。そのサロンとスクールを展開するJPポドロジースクール学院長の中村美紀先生を講師にお迎えし、足の構造や足トラブルの解消法などを教えていただいた。
中村先生のアンチエイジングレッスンは2回目。今回は、ハイヒールを履いて働く女性の足の悩み解決の一助となればと、レッスンは19時から開始。
■足元からのアンチエイジング
足には、衝撃を吸収するクッションの役目と、歩くたびに血液を全身へ送り出すポンプの役目の主に2つの機能がある。その機能を果たすために足は本来、親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点で安定した3脚を作り、その3点を結ぶ立体的なアーチを作っている。
しかし足の筋力が低下することで、足本来の機能も低下し、様々なトラブルが発生しうる。外反母趾、内反小趾、足の指が曲がったまま戻らないハンマートゥーなどの症状以外に、関節痛、腰痛、膝痛が起こる場合もあるそうだ。つまり足筋力を高めることは全身のアンチエイジングにもつながるのだ。
足の大切さを学んだ上で、参加者たちは足の状態から歪みチェック方法のレクチャーを受けた。土踏まずの有無やタコのできる位置など質問項目をチェックしていき、足の状態からトラブルの原因を自己診断した。
■足トラブルを対処するには…
各自のトラブルに合わせて、テーピング、インソールの活用、対処法のレクチャーがあった。1つ目はテーピング、2つ目は滑り止めパッドの敷き方、3つ目は足の筋力アップ方法である。
【足の感覚が変わるテーピング】
足の外側アーチが崩れているタイプ(X脚やO脚、親指の付け根に角質肥厚がある方など)を一例に挙げよう。
基本的なポイントは、テープを親指の付け根からかかとまでの長さに切ることと、貼るときに強く引っ張り過ぎないようにすること。テープを適当な長さに切ったら、足の外側に沿わせて貼っていく。まずは紙の半分だけ紙を剥がし、かかとを包み込むように貼る。次に小指から中指の付け根に沿わせて貼ることで、足の外側に健康的なアーチができる。
セミナー参加者には開始直後に目をつぶった状態で片足立ちをしてバランスをとっていただいたが、5秒ともたない方がほとんど。しかしテーピング後に再挑戦すると、10~30秒と、片足で立てるようになっていた。テーピングひとつで足のバランスに大きな変化が出たことに大きな歓声が上がった。レッスンへのアンケートにも「テーピングだけで明らかに足の感覚が変わることに驚いた」など多くの感想をいただいた。
【足の負担を減らすインソールの敷き方】
パッドを使用する際のポイントは靴に敷く位置だ。ヒールの前滑りを防ぐタイプのものは、ボールジョイント(靴の一番幅広い部分)のライン上の中央あたりにパッドの中心部を合わせる。足のアーチをサポートするタイプのものは盛り上がり部分を足の裏の真ん中(湧泉部)に当てるようにする。正しい位置にソールを敷くことで、足の負担が軽減されるとのこと。3つ目のポイントとなる足の筋力自体を鍛える方法については改めてご紹介させていただく予定。
■おしゃれは足元から
今回はお仕事帰りで足が疲労し、むくんだ状態で参加した方ばかり。だからこそ、JPポドロジーの効果を一層実感していただけたようだ。
「足についての認識が変わった」、「足トラブルは自分で未然に防げることが参考になった」、「足の運動とテーピングは続けていきたい」などの感想が多かった。
「自分に合った靴がなかなか見つからない」という方は、靴ではなく足に目を向けてみてはいかがだろう。足の大きさは朝と晩でも変わってしまうのだから、本当にぴったりな靴を見つけるのは至難の業だ。しかし正しいケアをすることで足は本来の機能を取り戻し、バランスよく歩けるようになる。そうなれば、1日中靴を履いていても痛くない、疲れにくい、そして自分に合った靴が選べるようになるのだ。
足元からのおしゃれを楽しみたい方には、決してあきらめないで、ケアを実践していただきたい。
(AAN WEB編集部・小田真弓)
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