インディアンの栄養源だったお芋は、現代女性のアンチエイジングにも効果的!
第13回【インディアンの栄養源だったお芋は、現代女性のアンチエイジングにも効果的!】
そろそろ、夏本番も近付いてきた今日この頃。「暑い日が好き!」そんな私には、夏バテもない毎日ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?こんにちは!「アンチエイジングなフードナビ」、ナビゲーターの野菜ソムリエ・神林春美です。湿気も多い日本の夏、体もダルくなりがちですが、食事はしっかり摂っていますか?しっかり栄養のあるものを食べていますか?「暑くて食欲がない…」「ご飯を作るのが億劫…」「毎日、おそうめんだったら、どんなに楽か…」なんて声を、私もよく耳にする最近。今の時期、間違いなく食事バランスが崩れる時期だと言えます。
そんな夏のこの時期、今回は3回にわたり、日本ではまだめずらしい栄養分も非常にパワフルなお野菜を、3種類ご紹介したいと思います。一回目の今日は「アピオス」です。初めて聞いた方も多いかもしれませんが、星座の名前のような…天然石の名前のような…、お花の名前のような…、何とも愛らしい可愛い名前だと思いませんか?でも、実はこの「アピオス」。確かに大きさこそ可愛いスモールサイズですが、そこに秘めたパワーはとてもビッグサイズ。可愛いというより、たくましいのです!
「アピオス」は、別名「アメリカホドイモ」という北米生まれのお芋さん。「イモ」と名前が付きますが、実は「マメ科」の植物です。かつては、「インディアンの戦闘食」とも言われたほどで、ネイティブアメリカンにとっての日常食であり、栄養源だったとか。明治時代、日本で初めて「アピオス」が伝わった青森県では、女性が産後の栄養補給に食べていたという話もあるそうで、男性の精力回復効果も期待されていると言う、注目の滋養強壮食材です。
そして、アンチエイジング世代の女性の方にとって、特に注目すべきは「イソフラボン」が含まれる点。そう!既に気づいた方もいるかと思いますが、アピオスは「イモ」でありながら、「マメ科」の植物。大豆に多く含まれる「イソフラボン」を含む点が、おもしろい特徴です。「イソフラボン」は、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きを持つ成分として知られていますね。年齢を重ねるごとに減少する女性ホルモンに似た成分を、食べ物から補える点は非常に魅力的。更年期障害、乳がん、骨粗鬆症といった女性の方が気を付けたい症状には、女性ホルモンの減少とも深い関係がありますので、その点からも、興味深い食べ物でしょう。ちなみに、「アピオス」100g当たりのイソフラボン量は208㎎で、イソフラボンの摂取目安量は一日70~75㎎。
「アピオス」なら、この小さなサイズ5~6個で、一日の摂取量に当たります。また、「イソフラボン」以外の成分としては、これまた女性に嬉しい!「カルシウム」は、ジャガイモの約20倍、「鉄分」は約3倍にもなります。
ちなみに、気になるお味ですが、これがまた、「栗のような甘さ」、そんな表現がピタッとくる感じ。ほのかな自然な甘さを感じることができます。「茹で落花生のよう」と言う方も多いようですよ。そして食べる時は、両端の根を切り落とし茶色い皮はそのままに、塩ゆでや素揚げを基本にするだけで、レシピのバリエーションも広がるでしょう。二つに割れば色も食感もサトイモに似た印象です。
小さな体に秘めたパワー、そして、ぜひ覚えていただきたいのが「イソフラボン」を含む点。最近では、スーパーなどでも見かけることもありますので、そんな時は、一度お試しくださいね。栗のようなお味も、ちょっとサプライズですので。
神林 春美(Harumi Kambayashi)プロフィール ●略歴 1976年生まれ。ライター。東南アジアの国タイを半年間旅した日々で、「野菜やハーブのある豊かな生活スタイル」に出会い、野菜ソムリエなどの資格を取得。「美味しい」だけでなく、「体に効く」食べ物に出会うことが、日々のパワーチャージのひとつ。特に好きなアンチエイジングフードは、デトックス効果の高い「パクチー」。野菜ソムリエ、調味料マイスター、アロマ環境協会アロマテラピー検定1級、eco-people(eco検定)の資格を持つ。 |
この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします