機能、味ともに確かな品質!ヨード卵・光とは?
大震災による未曾有の被害を受け、大打撃を受けている現在の日本。地震による直接的な被害のみならず、国民を悩ませているのが二次、三次災害である。ミネラルウォーターにトイレットペーパー、ヨーグルトに納豆など日用品の品薄が問題になっているのだ。
また、栄養豊富な食品のひとつである「卵」も例外ではない。現在では品薄状態を回避しつつあるが、一時期は欠品が続いていた。そしてこの時期、卵の中でも取り分け目を引いたのは「ヨード卵・光」の存在ではないだろうか。
そこでアンチエイジングネットワークでは、当法人顧問の井上肇先生(聖マリアンナ医科大学准教授)にヨード卵・光の機能性について改めて聞いてみることにした。
――まずは「ヨード卵・光」の名前の由来を教えていただけますか?
ヨード卵・光の開発は、半世紀前の大学病院での「ヨードを含む海藻を食べた鶏が産む卵が体に良い」という臨床研究に端を発しています。そうした経緯から、通常の採卵鶏(卵を産ませる鶏)よりも多くの栄養素を含む飼料を与えて育て、卵自体に機能性を持たせることを目的に開発されました。商品化にあたってのネーミングは「光り輝く未来」、「光明がさす」などから縁起の良い言葉として”光”となったと開発企業である日本農産工業株式会社からは聴き及んでおります。
――「ヨードを含ませること」自体が目的ではなかったのですね!
ではヨード卵・光の採卵鶏に与えている栄養素とはどのようなものですか?
通常の採卵鶏の飼料にはトウモロコシや貝殻などのカルシウムを用いていますが、ヨード卵・光の採卵鶏にはそれに加え海藻やアルファルファといった栄養素を多く含む飼料を与えて育てています。
こうした特別な飼料を与えることで、鶏の発育状態、産卵率、卵の機能性の向上などが確認されています。
――なるほど、いいこと尽くめですね!
では具体的にヨード卵・光の機能性について教えていただけますか?
ヨード卵・光は糖尿病や脂質異常症(高脂血症)、アレルギーなどに効果的だということが研究の結果、明らかになりました。特に糖尿病の研究に対しては、独立行政法人科学技術支援機構(JST)と言う公の機関が評価し、研究費まで助成されてその有効性を確認しています。
――それでは最後に、現在一番気になる質問です。
ヨード卵・光は、放射性物質ヨウ素の人への健康被害に効果があるのでしょうか?
日本人は比較的ヨード(ヨウ素)を多く含む海藻等を食用する食習慣があるため、諸外国の人々に比べてヨウ素の欠乏は少ない人種と言われています。ただしヨウ素は甲状腺が身体の機能を調節する上で必要不可欠な微量ミネラルで、慢性的に不足気味と言われています。だから、甲状腺は放射性のヨウ素が悪者であるにも拘らず、身体に入る(被曝する)と「ヨウ素なら取り敢えず何でも良い」という感覚で吸収(買い占め)して貯め込んでしまいます。これが、放射性ヨウ素が怖いと言われる所以です。
確かにヨード卵・光には海藻を食べた鶏を通じて、ヨードが他の鶏卵に比べて多く含まれています。ヨード卵一個で一日に必要なヨウ素を十分補給できますが、先に体に入った放射性ヨウ素を追い出す程の力は残念ながらありません。ですから、普段の食物から普通のヨウ素(非放射性ヨウ素と言う)を栄養素として摂取する習慣をつけておけば、このような心配は不要になります。病気を予防する意味でも、今回の様な未曾有の事故にあっても、子供の頃からの食育の重要性が示されていると思います。
卵自体、1日1個食べればその日一日の栄養が補える「完全栄養食品」と言われているが、ヨード卵・光はそれに加えてさらに高い機能性を兼ね備えている。
またそれだけでなく、良質な味も科学的に研究されているそうだ。これは味を数値化する味覚センサーによる調査で、他の卵に比べてコクが高いことが確認されている。(日本農産工業(株)と(株)味香り戦略研究所との共同研究。詳しくはこちら)
機能性、味ともに科学的に研究されているヨード卵・光。今後も引き続き国民の食生活を支える食品であり続けるに違いない。
(AAN WEB編集部・小田真弓)
井上 肇 先生(アンチエイジングネットワーク顧問)
聖マリアンナ医科大学准教授、日本抗加齢医学会評議員、日本再生医療学会評議員、薬剤師・薬学博士・医学博士。 |
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