アンチエイジングニュース

アンチエイジング 美食スタイル

都心でも雪がちらついて、天気予報の雪マークが気になる頃になりました。寒さも本番を迎えています。北の地方では、背丈より高い積雪にご苦労されている方々など、冬の景色は幻想的と思う反面、現実はとても凄まじく、心まで凍えてしまいそうです。
この季節を越せば、暖かな春がやってきます。もうしばらく、がんばっていきましょうね。

前回お送りした”温活”のテーマ食材に登場したのは、生姜、シナモン、黒豆でした。
この冬にもってこいの食材はまだまだあります。
さらにアイテム食材を増やして、体の中からアンチエイジング始めませんか。

***二十四節気に度々登場の小さな巨人***
季節の節目を表すものに、二十四節気があります。気象や自然の息吹を感じるそのひとつひとつに意味があって、時期の特徴を表現していますね。この二十四節気は、中国の気候を元に区切られています。なので、日本の季節のタイミングとずれる場合がありますが、それを補うために”雑節”と呼ばれる、土用や入梅などで日本独自の節目をつけています。
冬至や小寒、大寒は、最近みなさんも良く耳にした節気ではないでしょうか。
それぞれに共通する温活アイテムが小豆(あずき)です。
寒さが厳しくなるこの時期に小豆を食べる方法に粥があります。体を温めることはもちろん、邪気をはらう意味ももっていました。
小豆は赤いダイヤと呼ばれるほど、とても優秀な豆類です。
赤いダイヤの素となるのが、ポリフェノール。アンチエイジングには欠かせないキーワードですね。ポリフェノールの一種であるアントシアニン老化防止の役割を果たしてくれます。
私たちの体に必要な酸素は、年齢を重ねることで酸化が強まり、活性酸素が増えて細胞の老化を早めていきます。この老化がシミやシワの発生につながっていきます。活性酸素を抑えることで、肌にダイヤのような輝きをもてたら嬉しいですね。
また、女性に欠かせない食物繊維が多く含まれているのにも注目です。
小豆は不溶性食物繊維で、腸の働きを活発にし、有害物質の排出を促してくれます。
不溶性食物繊維は、噛みごたえを感じる食材に多く含まれているので、ゆっくり噛んで暴食を防ぐことができるでしょう。
先ほど例に出した小豆粥、普段からも食べていただきたいので、作り方を掲載した「アンチエイジング料理レシピ」も併せてご覧くださいませ。

***料理やスイーツに大活躍の柑橘***
次に紹介する食材、実は子供のころは苦手な食材でした。
香りはいいけど、なんともいえない苦みを感じてしまい、好きになれませんでした。
しかし、成長するにつれ、嫌だと思っていたあの苦みがやみつきになるおいしさに変わっていったのです。その食材というのが柚子です。
小豆同様に柚子も、ポカポカのお風呂に入れて冬至の柚子湯を楽しんだりと、二十四節気とのつながりがとても強い食材ですね。
柚子は、ミカンのように皮をむいて食べるというよりは、それぞれ別の用途として活用することが多いと思います。果肉は絞ってポン酢にしたり、皮は香りつけとして和食に添え
たりと、用途は独特です。
柑橘類で思い浮かべるのがビタミンCが豊富ということ。柚子は果肉よりも皮の部分に多く含まれていて、その含有量は約4倍となっています。コラーゲンの生成にも一役買ってくれるので、お肌の調子を整えてくれます。免疫力も高めてくれるので、寒さが続くこの時期には、風邪予防にも活躍してくれるでしょう。
柚子の皮から放たれる爽やかな香りは、アロマの効果も期待できます。精油成分のリモネンなどで気分をリラックスさせるからストレスの緩和にもなります。お風呂での活用は、身体の緊張をほぐすとともに、心にゆとりを与えてくれるでしょう。

韓流ブームによって、身近なものとなった柚子茶は、私もよく利用しています。スーパーでも手軽に購入できるようになりましたし、自家製を楽しんでいる方もいるのでは。皮そのものを食べることができるのも便利ですね。お湯で溶かして柚子茶を飲むと、冷えた体の中からじんわりと温かな流れが体をめぐるので、寝る前に飲用すれば良い夢が見られそう!

***すみ子のちょこっとZOOM UP***
温活を気軽に楽しくできたら嬉しいですよね。それが魅力的に感じるスイーツでできたら…そんな素敵なスイーツを楽しめる夢の空間が東京・自由が丘にあります。
スイーツの殿堂として幅広い層から親しまれている「自由が丘スイーツフォレスト」は、フルーツやチョコレートなどを使ったスイーツ専門店が一堂に揃う施設です。
現在は【HOT!ほっとスイーツ2012】と題して、温活に有効な寒いこの時期だからこそ、食べて体の中から温まれる特集が組まれています。
パティシエが考案したスイーツには、このサイトで紹介した食材がたくさん使用されています。斬新なアイデアに私もびっくりしたのが「スイーツおでん」(980円)でした。
保温性の高い土鍋の中には、ウーロン茶をベースに八角やシナモン、クローブのスパイスで煮込まれたスープ。具材にはリンゴやオレンジなどフルーツがたくさん使われています。
アジアならではのスープにフルーツの酸味が溶け込んで、驚くほどさっぱりといただくことができます。小豆あん入りの水餃子も入っていて、幅広い層の方に楽しんでもらえそうです。

スイーツとして小豆を楽しんでいただきたいのが「とろ~り ぎゅうひぜんざい」(580円)
です。

熱々のぜんざいの上には冷たいミルクアイス。
ゆっくりと溶け出すアイスの甘みと小豆の甘みがとても優しい味わいとなっています。

温かさとともにとろ~りと変化するぎゅうひも魅力的です。

柚子の優しい香りが口いっぱいに広がるのは「ジャスミンのシフォンケーキ」(400円)。
ジャスミンと柚子を合わせるとは、女子心がくすぐられます。ふんわりシフォンにバニラアイスと柚子はちみつソースをつけて食べれば、一層香りと甘さが重なり合っていくのです。
ほかにも、リンゴのコンポートで作るアップルパイやイチゴを熱々で楽しめるグラタンなど、オーブンスイーツも揃っています。

温かいスイーツは、香りの広がりを感じやすいので、スイーツの良さを実感できると思いますので、楽しい温活をしてくださいね。

●自由が丘スイーツフォレスト

伊能 すみ子

伊能 すみ子
INOU SUMIKO

食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中

●著書『マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。』/div>

  • facebook Share
  • Tweet
  • LINE

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします

カテゴリ一覧