アンチエイジングニュース

ビタミンEを過剰摂取すると、骨密度が減少するリスク
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(322)

ビタミンEを過剰に摂ると骨が減ってもろくなる
骨粗しょう症になる危険があることが分かりました。

ビタミンEには強い抗酸化作用があり、そのため美容や老化防止に役立つサプリメントとして人気が高いものですが、今回の報告によると、
ビタミンE・サプリメントを多く摂っている人は骨量に影響がないかを調べる必要があるということです。

これは慶応大医学部の竹田秀准教授らが、米国医学誌ネイチャー・メディシン誌に報告したもの。
(Nature Medicine; Published online 04 March 2012. 論文タイトル:Vitamin E decreases bone mass by stimulating osteoclast fusion 著者:Koji Fujita, Shu Takeda等)。

研究では、マウスの体重に合わせて換算した過剰量のビタミンE (ヒト成人の摂取上限量1日800ミリグラムに相当。なお、ビタミンEの大人の目安は1日7ミリグラム)を、毎日餌に
混ぜて与えました。

その結果、2カ月後には骨を壊す破骨細胞が大きくなって骨量が減り、骨粗しょう症になっていることが分かりました。

なお、ビタミンEは植物油やマーガリン、アーモンドなどに多く含まれますが、通常の食生活で過剰摂取になることはありません。

しかし、サプリメントなどを通して摂取する場合は、過剰量となることも考えられ、
注意が必要とのことです。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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