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「夜食は太る。でも、太りにくいオススメの夜食は?」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(379)

夕食の時間が遅いなど食事の間隔が乱れていると、体内時計がずれて、肥満や糖尿病になりやすくなることが明らかになりました。
これは、早稲田大学の柴田重信教授(薬理学)らの研究チームが、京都市で開かれる2012年度日本肥満学会で発表したものです。

ご存知のように、生物の体内時計は細胞中の時計遺伝子で制御されています。
一日は24時間ですが、体内時計の周期は少しずれているため、光や食事によって補正し、1日のリズムを作っていることが明らかにされています。
そこで研究では、マウスに1日3回の食事を与え、腎臓と肝臓の時計遺伝子の働きを計測し、体内時計のリズムを調べました。
その結果、人間の朝7時、正午、夜7時に相当する時間に食事を与えた場合は、1日で最も長い絶食時間の後にとる朝食で、体内時計がリセットされることが分かりました。
すなわち、この朝食の時間が1日の活動リズムを規定する重要な役割を果たしていることが明らかになったわけです。

さて、この研究結果はではあまり遅い夕食(夜食)は避けた方がよいということになりますが、仕事の都合で「どうしても…」という場合はどうしたら良いのでしょうか?

そこで、太りにくいオススメの夜食を考えてみました。

1日の中でも23時から26時くらいは、体に脂肪が蓄積されやすい時間帯であることが分かっていますので、これに気を付けて食べれば太りにくくできます。
血糖値が上がると、血糖を下げるインスリンが糖分を脂肪に変えてしまいます。
それを防ぐために、血糖値の上昇を表す数値、GIの低い食べ物がベストです。
魚全般、食物繊維の含まれる野菜や海藻類などが該当します。
また、お酢など酸味のある食べ物は、インスリンの分泌を抑える働きがあるのでおすすめです。
さらに、辛い食べ物には体を温める効果があり、代謝を促すのでお好みで使うのもいいでしょう。

コンビニで買えたり、手軽に作れるものだと、おすすめはお茶漬けです。
お湯が体を温め、海苔に食物繊維が含まれます。脂肪酸を多く含む魚をトッピングすると更にベター。

炭水化物では、小麦粉などを原料にしたサンドイッチなどより、穀物であるおにぎりや、もちを使ったお雑煮などのほうが、GIが低いのでおすすめ。
カップめんを食べるなら、スープ春雨なら低GIなのでより賢いチョイスとか。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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