アンチエイジングニュース

「感情的な人ほど長生き出来る」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(385)

大分前に亡くなった友人は、短気で、すぐにカッとなる人でした。

それ以来、感情的な人は長生き出来ないと信じていたのですが、最新の研究によると、感情をすぐに表に出す人は、怒りや不満などを押し殺してストレスを溜め込みがちな人よりも、2年も長生きできることが分かったそうです。

これはドイツ・イェーナ大学の研究チームが6,000人の男女を対象に調査をおこなった結果で明らかになったものです。
それによりますと、感情を表に出さずにストレスとして抱え込んでしまう人ほど、高脈拍になりやすいことが明らかになりました。

脈拍数の高さは高血圧とも関係しており、冠動脈疾患や腎臓疾患などを患う確率が高くなります。
そのため、自分の感情を抑制するあまりにストレスを発散できなくなっている人は、短気な人に比べて寿命が短くなる傾向があるというわけです。
今回の研究結果によると、その差はなんと2年間にも及ぶということです。

ただし、このような感情を抑制するタイプの人にも、健康上の利点があると考えられています。
特定の病気に関しては、回復が早くなる傾向があるそうです。
すなわち感情を抑制するタイプの人は、自分自身をコントロールすることに慣れているため、病気になっても回復を目指して、自らの生活習慣もコントロールできるからということのようです。

笑い、喜びのようなポジティブな感情は、長生きの秘訣とする研究も数多くあります。
したがって、ストレスを抱え込みやすい人は、自分なりのストレス発散方法を見つけると良いと思われます。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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