モロッコの黄金!お肌ウルウルのアルガンオイル
寒い日が続いています。今シーズンは、天気の変動が一段と激しいと思いませんか?
東京でも雪の降る日が多く、交通機関は大混乱。雪に弱い都心ならではの光景に遭遇することが多々あります。
寒さがピークをむかえると、お肌の乾燥ケアも欠かせなくなりますね。
私は比較的に肌質が強い方なので、ついついお手入れがさぼりがちになってしまいます。普段からしっかり整えないと、お肌がかわいそうな状態に…。
さぁ!体の外側からはもちろん、食べて内側からもケアしなきゃ!
今回は、エイジングケアに欠かせない注目の食材とそのルーツに迫ってみましょう。
***ベジタブルオイルの中でも希少なアルガンオイル***
普段みなさんは、どのようなオイルを食事に取り入れていますか?
サラダオイル、オリーブオイル、ゴマ油、ピーナッツオイルにアボカドオイル…
例を挙げればキリがないくらい、様々な種類のオイルが存在します。
北アフリカ北西部に位置するモロッコ王国(通称モロッコ)に、とても魅力的なオイルがありました。
その名は「アルガンオイル」。
“モロッコの黄金”とも呼ばれているアルガンオイルは、アカテツ科の植物アルガンの実の仁から圧搾されたオイルです。
アルガンの木は、モロッコでも南西部のみに生育していて、実を収穫したのち乾燥させます。実と種を分け、種の中にある仁を取り出して採油するのです。実の中にある仁だけをオイルにするので、100kgの実を収穫しても、約1リットルしかオイルにはなりません。
大量に生産するオイルは機械で圧搾しますが、この方法は稼働する機械の熱がオイルに伝わり、風味が失われ、劣化の恐れがあります。上質なオイルを作るには、出来る限り熱の影響を押さえた低温圧搾の“コールドプレス法”がよいでしょう。
その方法を用いて作る上質なアルガンオイルは、まるでナッツのような香ばしい風味とさらりとした上品な口当たりのオイルになります。
***エイジングケアで食べながら美肌をつくる***
普段手にするオイルには、食用と美容用と大きくふたつに分かれると思います。
共に、体の内側と外側から体に潤いを与えてくれて、癒してくれますね。
アルガンオイルの成分で注目は、ビタミンEとオレイン酸といえるでしょう。
ビタミンEは、一般的なオリーブオイルの約3~5倍も含まれていて、抗酸化作用があり、老化防止にも役立つアンチエイジングの最強成分といえます。
ビタミンEの吸収を促してくれるのがオレイン酸です。不飽和脂肪酸の代表といえるオレイン酸は、脂肪酸の中でも50%前後占めていて、血液中の悪玉コレステロールの抑制にも一役買っています。
フランスパンにつけて食べたり、ドレッシングとしてハーブなどと合わせたり、植物性の食材はもちろん、白身魚にマリネして食べてもおいしそう!
また、美容液として活用する場合も、紫外線からお肌を守ってくれたり、乾燥によるカサつきやシワ予防にも活躍してくれるとのこと。頭皮、髪の毛、爪までも含めて、全身エイジングケアも夢ではないかもしれません。
***ベルベル人が愛する美の宝庫モロッコ***
モロッコというと、エキゾチックなイメージがありますよね。
北に地中海、西に大西洋に面していて、かつてはフランス保護領、スペイン領地時代を経験していることから、ヨーロッパとアフリカの雰囲気を併せ持つ国といえるでしょう。民族は、アラブ人が65%ベルベル人は30%です。
先住民のベルベル人によって、古来よりアルガンの木から実を収穫し、アルガンオイルを愛用していました。サハラ砂漠の乾いた土地に住むベルベル人にとっては、紫外線や乾燥から身を守るために、アルガンオイルは欠かせないものだったのです。
また、火傷や消化不良などの薬としても用いられていて、大人はもちろん、生まれたばかりの赤ちゃんにもアルガンオイルを飲ませて、成長と健康を祈ったそうです。アルガンオイルは昔から変わることなく、モロッコの生活文化と共にあるのでしょうね。
アルガンオイルは希少なオイルなので、一般的な流通ではありません。
一部の百貨店や高級スーパーでは、取り扱いがあるので、目にすることがありましたら、ぜひ手に取ってみてください。また、インターネットからも購入することができます。
***すみ子のちょこっとZOOM UP***
モロッコの方たちの食生活に必須なのがタジン。三角錐のフタが特徴的な無水鍋として、日本でもブームとなりましたね。
お野菜はもちろん、お肉を蒸してもふっくら美味しく仕上がります。
東京・中目黒に私のお気に入りのモロッコ料理レストラン「リゴレット ショートヒルズ」があり、友達を連れて女子会をよく開いています。
店内は、モロッコから調達したタイルが敷き詰められていて、所々にタジンが飾られています。鮮やかなモロッコランプに照らされながら、アルガンオイルを使ったモロッコ料理を食べるのは格別です。
皆さんも、機会がありましたらご利用くださいね。
***今回ご紹介したお店はこちら!***
≪住所≫東京都目黒区中目黒1-2-13 ≪電話≫03-5773-1241 ≪営業時間≫11:30~翌4:00 ≪定休日≫年中無休 詳しくはこちら(ホームページ) |
伊能 すみ子
INOU SUMIKO
食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中
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