花粉症に負けない!味噌の発酵パワーがミソ!
「春はまだかしら?」「そろそろ暖かくなるかしら?」
天気マークを眺めながら、ポカポカ陽気が恋しくなる毎日です。
東京では、日差しはあっても、吹く風はまだまだ冷たく、春一番も吹いたことだし、三寒四温を繰り返しながら、本格的な春まであと一歩のようですね。
そんな中、徐々に話題になってきているのが、この季節ならではの厄介なアノ物体…
最強のあいつがまたまたやってきてしまうのです。
***スギ花粉の季節到来!!闘いの日々がはじまる***
眼や鼻の違和感はもちろん、お肌のバランスも崩れがちなこの時期。症状のある方は、つらい春を迎えることになりますね。
比較的花粉の飛散量が少なかった去年に比べて、東京は1.7倍。地域によっては、2倍になっているそうです。
スギの成長は、前年の夏の気候が重要となります。夏に気温が高く、日照時間が多いと、雄花の芽の成長が促進されます。促進されることで、春に飛散する花粉の量も多くなってくるというわけです。
今年、医薬品開発大手のロート製薬による花粉症調査発表がありました。0~16歳までの子ども4,371人の有効アンケートでのまとめです。
5歳までに発症は36.6%、10歳までに発症が69.3%という結果に。この数字をみても、花粉症は大人だけのものではありませんね。
子供への対策としては、「病院へ行く」32.4%、「マスクなどで花粉をさける」25.9%など、半数の子供は花粉対策をしていても、あとの半数は「何も対策をしていない」、ということでした。 親の気持ちとしては、対策をしなければ!と思ってはいても、子供は、マスクやメガネをするのは嫌だったりする子も多いので、大変だと思います。
因みに、私が発症したのでは?と感じ始めたのは14歳。当時としては、早い発症だったと思います。食生活の改善の効果もあるでしょうか、年々症状は緩和されていますが、まさかここまで毎年悩まされる方が多くなるとは、思いもしませんでしたね。
***味噌にもあるぞ!酵素で花粉と対決***
花粉症に対抗すべき食材はたくさんありますが、その中でも、酵素の力をバネに重要な役割を果たしている食材があります。
酵素パワーがあふれる味噌に注目してみましょう。
日本の国民的調味料の味噌は、大豆などの穀物を麹で発酵させる過程で、甘みの糖分や大豆のたんぱく質を分解してアミノ酸へと変化していきます。この時に活躍するのが酵素です。酵素は味噌の味を左右する役割も果たしながら、アレルギーとも戦ってくれるのです。
体内で酵素が不足すると、免疫力が低下して免疫機能が働かなくなります。免疫力が低下することで、代謝が悪くなり、花粉症のアレルギー異物から体をガードすることもできなくなってしまいますね。
アンチエイジングにも欠かせない体内の調子は、季節の変わり目では、バランスも崩れがちです。腸内環境を整えることで、消化機能を活発にすることができるので、症状を緩和することができるでしょう。
酵素は、成長期では活発に細胞分裂を繰り返して多く存在しますが、年齢とともに減少していきます。普段の食生活からも味噌を摂取することで、酵素不足も解消しましょう。
味噌は、昔の武将が戦場でも食材の保存や栄養素をとるために、使われてきた経緯があって、腐らない防腐の力が強いです。味噌に含まれている塩分は、12%ほどで、味噌の中では雑菌は繁殖できない状態にあります。そのため、衛生面でも食中毒の防止にもなりますし、錆びない体つくりにも最適でしょう。
昨年の同じころ、「花粉症と戦う季節がやってきたVol.12」を書かせていただきました。乳酸菌の働きが活発なヨーグルトの記事と合わせてご覧ください。
***すみ子のちょこっとZOOM UP***
みなさんは、味噌をどのように活用していますか?
手軽に楽しめる料理なら、やっぱりお味噌汁ですよね。おふくろの味の代表格です。
では、お味噌汁をどのくらいの頻度で食されているでしょうか。
関東地方に住む2人以上の家庭で購入される味噌は、1年間で1902g(2011年)でした。お味噌汁を飲む頻度としては、週に5~6回ということなのですが、これだけの数字だと結構飲んでいるように思えますが、1日3食×7日=21回なので、約1日1杯を食す程度となります。日本は発酵食文化の国でもありますから、毎食お味噌汁を食べて、体の中も潤滑にしていきたいものです。
私がおすすめする具材は、ニンジンです。
βカロチンが豊富で、体内でビタミンAに変わります。粘膜の機能を高めたり、皮膚を丈夫にしてくれたりして、抗酸化作用を発揮してくれます。強力な抗酸化作用でアレルギーの炎症を抑えることができるのです。
お味噌汁は、味噌の種類も豊富ですし、具材のバリエーションも多様なので、いろいろとアレンジしながら、味噌を楽しみましょう。
伊能 すみ子
INOU SUMIKO
食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中
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