梅雨の時期にしておきたいアンチエイジング実践方法
6月に入って、最初にすることってなんでしょう?
学生や社会人のみなさん、特に制服着用の方々は、衣替えの時期ですね。
もちろん、クローゼットの中も衣替えというのが定番でした。
でも、すでに5月中に衣替えを済ませてしまった方もいるのではないでしょうか。
私もここ数年は、衣替えをするタイミングが早くなってきました。
今年の5月には、すでに気温が30℃を超えた地方もあって、季節の変わり目が年々わからなくなってきていますね。
続々と梅雨入りしているこの時期は、朝晩と日中の気温差や雨が降って空気のひんやりする日があると肌寒くも感じます。服を選ぶのが大変だし、体調にも変化が起こりやすいのでは。
梅雨に負けない生活環境を整えましょう。
***酸化(老化)のダメージを防ごう***
梅雨時に厄介なのは、湿気が多くなることです。
肌にまとわりつくようなジメジメ感って、とても不快な気持ちになってしまいますね。
東洋医学では、「湿邪(しつじゃ)」という言葉があり、体内に熱がこもったり、血のめぐりが悪くなったりします。そのことで錆びやすい体、すなわち体内の酸化が起こる可能性があるのです。
~おすすめ食材~
クエン酸たっぷりの【梅干し】は、血液を弱アルカリ性にし、サラサラにしてくれます。また老廃物を体の外へと排出してくれるので、老化にも有効と考えられています。
梅干しは、この時期に多く発生する食中毒の予防にも有効とされていますね。
梅干しを入れてごはんを炊いたり、魚を煮る時に梅干しを入れたり、一石二鳥の活用方法で梅雨対策いたしましょう。
***「温めること」が大切***
梅雨時の気温は、日々によって変動が激しくなります。
体温の調整が難しいこの季節、暑い日でも気温の下がる朝や夜のこともふまえて、体を冷やさないようにいたしましょう。
冷たい水を飲むとスッキリしますが、急激に冷やし過ぎても血管の収縮によって、水分が体に吸収されなくなってしまいます。常温か温めて飲むことをおすすめします。
雨が降り続いて、寝る時に雨音が気になったり、湿気で寝苦しさを感じたり、そんな時のためにも、寝る前に白湯を飲めば、安眠効果にもなるでしょう。睡眠不足はお肌の大敵ですからね。
~おすすめ食材~
水分は料理からも体内に吸収されますので、食事の時のスープなどでも効果的です。
具材として注目したいのが【トマト】です。トマトは体を冷やす効果があるといわれていますが、温かいスープに入れることで、体温を調え、精神安定の役割も果たしてくれます。
リコピンなどの抗酸化物質を多く含んでいて、ストレスから起こる活性酸素を抑制してくれるのです。天気に左右される気持ちの不安定さやイライラなどの解消に役立ってくれるでしょう。
***食中毒の予防は免疫力のアップ***
梅雨時にも、気持ちよく食事を楽しんでほしいけど、注意をしなくてはいけないのが食中毒です。アンチエイジングとは縁遠いと感じがちですが、食中毒になると免疫力低下、脱水症状、下痢症状、発熱など、苦痛を伴います。常に免疫力を高めて生活することで、原因となる細菌感染を予防することもできるでしょう。
~おすすめ食材~
リラックスしたい時に飲まれている【緑茶】【紅茶】【烏龍茶】などの茶類。これらの中に含まれているカテキンは、抗菌、抗ウィルスの作用を発揮してくれるので、普段の生活に欠かせないフードアイテムです。
腸内の環境を整え、改善してくれることで、ビフィズス菌を増やす働きももっています。
緑茶:放熱涼性の働きがあり、頭をスッキリさせてくれます。
紅茶:体の保温性の働きがあり、塞ぎがちの気持ちを緩和させてくれます。
烏龍茶:緑茶と同じく、涼性の働きがあり、脂肪燃焼や消化を促進してくれます。
***すみ子のちょこっとZOOM UP***
この時期に限らず、ストレスは多くの方が抱えていることでしょう。
気分がのらない、何もする気が起きない、様々です。
アサヒホールディングスが行ったアンケート(2012年)にこのような結果がありました。
20歳代以上の男女698人に聞いたところ、梅雨に少なからず、ストレスを感じている人は全体の63.5%という数でした。女性の回答では71.0%もの方がストレスを感じている、という結果となりました。
体調不良をはじめ、洗濯物が乾かない、買い物に出づらいなど、家事に関するストレスも回答にあったのです。
また、服装選びや髪の毛の手入れに関しても気になっている方もいて、この時期ならではの苦労が垣間見えますね。
天候は、私たちの力では変えることができませんが、心得ひとつで梅雨の天気と向き合うことができます。7月の下旬頃までこの戦いは続きますが、ゆったりとした食生活を心がけて、おしゃれなどには、まとめ髪のアレンジを楽しんだり、かわいくて便利なレイングッズを選んでみるなど、みなさんなりの快適な梅雨シーズンをお過ごしくださいね。
伊能 すみ子
INOU SUMIKO
食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中
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