サプリメントの選び方 ~運動編~
秋といえば過ごしやすい気候が手伝ってか、食欲の秋、読書の秋…などなど、様々な催しに絡めて代表される季節です。
さて今回はそんな秋の風物詩の中でも「運動」について取り上げたいと思います。お話を伺うのは、現役薬剤師のセコム医療システム社・福田さんです。
今回は運動と栄養素の関係についてお伺いしたいと思います。
Q.まず運動前の栄養補給についてお伺いします。
以前、私がジムに通っていた時、インストラクターから、運動前にはバナナやおにぎりなど、すぐにエネルギーに変わりやすいものを摂取してから運動すると効率よく体が動きやすいと聞いたことがありますが、これは本当ですか?
A.そうですね。運動にはエネルギーが必要となりますので、運動をする前にきちんとエネルギーを補給することが、良いコンディションで快適に運動するために大切だと思います。
Q.では次に運動後についてお伺いします。同じくジムのインストラクターから、「運動後2時間は栄養素を摂取しやすい時間だから、ビタミンやミネラル、コラーゲンなどを摂取するのがオススメ」と聞きましたが、運動後は栄養を吸収しやすいというのは本当ですか?
A.吸収が良くなるという表現より、運動中に失われた、ビタミン、ミネラル、水分、糖質、たんぱく質などの基本的な栄養素を身体が要求しているという考え方の方が正しいでしょうか。また、運動の後は酸素を多く取り込もうとしているため、活性酸素が発生しやすい環境にありますので、ビタミンやポリフェノールもたくさん摂った方が良いでしょうね。運動後は一時的に栄養不足になっている状態ですので、食事によるエネルギーを要求しているということになると思います。
Q.なるほど、運動中には水分だけでなく多くの栄養素が失われているのですね!では、次はダイエットに関する質問です。ダイエットをしたいとき運動後に食事をする場合、気をつけることはありますか?
A.運動後はエネルギーが不足している状態になりますので、フルーツジュースや栄養補給用のゼリーなど消化の良いものでエネルギーを補給すると良いでしょう。
運動の強度にもよりますが、しっかりした食事は、運動直後より、少し時間をおいてから摂ると良いと思います。食事の内容としては、たんぱく質や野菜を多く含むバランスの良い食事がお勧めです。例えば筋肉痛は、運動によって筋肉組織が破壊された状態となっていますので、コラーゲンなどの良質のたんぱく質を摂取すると良いでしょう。運動後にバランスの良い食事をとると、筋肉、骨など細胞の一つひとつが再生され、結果として運動前よりも質の良い体になれると言われていますね。
しかし、運動で身体は疲れていますので、あまり脂肪分の多い食事ですと、消化する体力も落ちているのでこのあたりも意識すると良いと思います。
Q.では最後に恐らく多くの方が気にされていることをお伺いします。会社帰りにジムに行かれる方は少なくないと思うのですが、この場合、栄養補給のタイミングが難しいように思います。
効率の良い栄養補給のコツはありますか?
A.もし、運動前に食事をするのであれば、最低でも2時間くらいは時間をおいたほうが良いですね。運動後に食事をする場合でも、運動前に軽く栄養補給をすると良いでしょう。運動の30分~1時間ほど前にバナナや栄養補給用のゼリーを食べるのがおすすめです。おにぎりやうどんなどの炭水化物でも構いませんが、その場合は1時間程度あけると良いでしょう。また運動後には適度な水分補給と良質なタンパク質を多めに、その分ご飯は若干少なめに意識して、緑黄色野菜や色の濃い果物などを摂取すると良いと思います。
適度な運動と良質のたんぱく質を中心としたバランスの良い食事を摂取することで、太りにくい健康な身体づくりができると思いますよ。
健康な身体づくりにはバランスの取れた食事と適度な運動が必要で、この2つは切り離すことができない深い関係ということですね。
それでは運動前後にお勧めの食品・栄養素についてまとめてみましょう。
《運動前に摂っておきたい食品》
●バナナ
●果汁100%のオレンジジュース
●ロールパン、うどん
●おにぎり など
《運動後に摂っておきたい食品》
主食+主采+副菜の組み合わせで、脂肪は控えめにしましょう。
●炭水化物・・・ご飯、パン、麺類、イモ類
●たんぱく質・・・豆腐、豆類、魚、乳製品、牛乳
●ビタミン・ミネラル・・・野菜(特に緑黄色野菜)、海藻類、
ありがとうございました!
次回は『冷え対策』についてお伺いします。
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筆者の紹介
福田 明弘
(薬剤師/セコム医療システム株式会社)
サプリメント開発に携わること約16年のベテラン。研究のみならず自らサプリメントや栄養学の講師として教壇に立つことも。
私も健康のために定期的な運動を心掛けています。運動の際にはきちんと水分補給をすること、無理はしないこと、急激な運動は避けて有酸素運動をすることを意識しています。具体的な運動としては無理なく続けられるウォーキングがおすすめです。運動時間を特別に設けるのは難しいので、一駅手前で降りて歩いたりしています。
(AAN WEB編集部・小田真弓)
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