ジュースを飲んでアルツハイマー型認知症の予防
「ジュースを飲んで痴呆の予防」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(450)
ドラえもんの声優の大山のぶ代さんが認知症を患っているらしいというニュースを読みました。残念な限りです。
実際、私ぐらいの年齢になると認知症の問題がとても気になり、何とか逃れる手はないかと必死になります。
そこで今回は、ジュースを飲むとアルツハイマー型認知症にかかるリスクが少なくなるという話題をお知らせします。
これは米国テネシー州にあるVanderbilt大学医学部のQi Dai博士が、米国医学専門誌のAmerican Journal of Medicineに報告したものです。
研究は、広島、ハワイオアフ島、米国シアトルに住む日系人1,800人について調べたものです。
これらの人について、1992年以来、フルーツジュースおよび野菜ジュースの摂取量を調べ、同時に2年ごとに精神機能の検査を行いました。
その結果、これらのジュースを週1回未満しか飲まない人に比べ、週3回以上飲む人では、アルツハイマー病の発症率が76%も低くなっており、週1~2回飲む人でも16%低いことがわかりました。
研究者によると、ジュースなどに多く含まれる抗酸化物質ポリフェノールがその効果をもたらしたのではないか、ということです。
ポリフェノールは、果物や野菜の皮の部分に多く含まれているので、丸ごとを絞ったジュースだと特にその効果が高いと考えられます。
ちなみに、アルツハイマー病は、脳内に形成されるアミロイド・ベータたんぱくがその原因と考えられています。
したがって、ジュースに含まれるポリフェノールの抗酸化作用により、アミロイドタンパクが作られるのを防ぐのではないかというわけです。
というわけで、私も極力、果物や野菜をまるごと絞ったジュースを飲むよう心がけるつもりです。
特にこの猛暑の時期には、水分の補給にジュースを飲めば熱中症の予防にもなりますもんね。
ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。
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