約440万人の日本人が悩む「便秘」!予防・改善の近道は自分の腸に合った「パーソナライズ」腸活
日本では約440万人が自覚症状を感じているという「便秘」。
まさに国民病ともいえる便秘は、身近な生活の質や仕事の生産性にまで影響を与えることをご存じでしょうか。これからの寒い季節は、発汗量が減り“喉の渇き”を感じにくくなることによる水分摂取量の減少や、寒さで交感神経が優位になることによる腸の動きの鈍化、忘年会・新年会などで食生活が偏りがちになるなど、便秘を引き起こす要因が多い時期となります。便秘対策として、水分摂取や生活習慣を改善することはよく知られていますが、最新の腸内環境研究では、万人向けの対策ではなく、自分の腸内環境に合った対策を取ることがより有効であることがわかっています。「パーソナライズ腸活」の有効性や、最新の腸内環境研究で注目されている「短鎖脂肪酸」の健康効果についてご紹介します。
約440万人が便秘の自覚症状があり、年間で推計約2.8兆円の経済損失も!?
厚生労働省が実施している「国民生活基礎調査」によると、日本の便秘人口は約440万人(人口対比約3.5%)にものぼります。男女別では、男性は約162万人、女性は約277万人、男女問わず便秘の自覚症状を感じています※1。
また、2019年に兵庫医科大学が行った調査によると、便秘症の人はそうでない人に比べて労働生産性が低く、年間で約122万円もの経済的損失を生んでいるという報告があります※2。就業者数は約6,723万人いるといわれていますが※3、そのうちの3.5%、約235万人が便秘症であると仮定すると、年間で約2.8兆円の経済損失を生んでいると推計できます。
便秘は人々にとってごく身近な健康問題であるため軽視されがちですが、「たかが便秘」と片付けることなく適切な対策を取ることが必要です。
※1 厚生労働省「国民生活基礎調査」(2022年)より
※2 兵庫医科大学「慢性便秘症に対する健康関連QOLと労働生産性に関する研究」(2019年)より
※3 厚生労働省 令和5年版「労働経済の分析 -持続的な賃上げに向けて-」第Ⅰ部 労働経済の推移と特徴より
水分不足、食物繊維不足、慢性的な便意の我慢による“便意の消失“などが便秘の原因に
便秘の原因はさまざまありますが、水分不足、食物繊維の摂取不足、腸の動きが弱い、運動不足、過度の緊張やストレスなどが主な原因として挙げられます。また、便意を慢性的に我慢すると便意を感じにくくなること(排便反射の鈍化)も原因のひとつとして考えられています※4。
※4国立がん研究センター東病院HPより
https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/CHEER/advice/060/index.html
便秘の予防・改善には、自分の腸内環境に合わせた対策を
便秘予防や解消には、水分を多めに摂る、食物繊維の摂取、適度な運動など、主に生活習慣の改善が一般的に知られていますが、最新の研究では、自分の腸内環境に合った対策をとることが有効であるといわれています。
「パーソナライズ腸活」によって効率的に腸内でつくり出す注目の物質「短鎖脂肪酸」ー排便をスムーズにする働きもー
自分の腸内環境に合わせた「パーソナライズ腸活」を行うことで、腸内細菌の代謝物質である「短鎖脂肪酸(後述)」をより効率的につくり出すことが期待できます。近年、短鎖脂肪酸による健康効果に関する論文がさまざま報告されていますが、「便通を改善」する効果もあるといわれています。これは短鎖脂肪酸が便の水分量を増やしたり※5、ぜん動運動(便を押し出す腸の動き)を活性化する※6ことで、排便をスムーズにしてくれるためだと考えられています。また、短鎖脂肪酸の効果を実感していると回答した117名中48.7%が便秘改善の実感があったと回答しています※7。
「パーソナライズ腸活」によってより多くの人が腸内で「短鎖脂肪酸」を作り出すことができるようになれば、便通改善の実感を持つ人も増えていくことが期待されます。
※5 Wang, L. et al. 2020, J. Funct. Foods, 69:103953.
※6 Grider, JR. & Piland, BE. 2007, Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 292(1):G429.
※7 一般社団法人 短鎖脂肪酸普及協会「短鎖脂肪酸に関する認知度調査」(2024年)より
■最新の腸内環境研究で注目されている「短鎖脂肪酸」とは
大腸内の腸内細菌が、食物の中に含まれる腸内細菌の“エサ”となる成分を取り込み分解し、代謝することでつくられる代表的な代謝物質です。“エサ”となるのは主に食物繊維やオリゴ糖を含む食材ですが、各菌によって好みはさまざまで、短鎖脂肪酸を生み出す“メインプレイヤー”となる腸内細菌は6種類。これらが日本人の腸内には多く棲んでいる傾向にあることがわかっていますが、どの腸内細菌が、どの程度の割合で棲んでいるのかは千差万別です。
最新の研究では、短鎖脂肪酸には、便通改善の他にも、持久力の向上(疲れにくい体になる)、肌荒れ抑制、太りにくい体質になる、花粉症などのアレルギー症状を抑えるなど、さまざまな健康効果が報告されています。
一人ひとり異なる腸内環境 「パーソナライズ腸活」は自分の腸内フローラを知ることが第一歩
人の腸内にはおよそ1,000種類、約40兆個の腸内細菌が存在し、その生態系は「腸内フローラ」と呼ばれています。腸内フローラを構成する腸内細菌の種類や割合は、一人ひとり大きく違います。例えば、腸内細菌の代表格として広く知られているビフィズス菌。ビフィズス菌が多い人もいれば、ほぼゼロという人もいます。同じものを食べても、腸内にいる細菌の種類や割合が異なることによって得られる効果が異なります。
まずは自身の腸内フローラを調べ、自分の腸内環境を知り、その結果に合わせた食事を意識することが第一歩となります。それにより、自分の腸内細菌に最大限活躍してもらうことが重要です。
昨今では、病院だけでなく、オンラインサービスや腸内フローラ検査サービスを展開する薬局等で簡単に検査をすることが可能です。
「パーソナライズ腸活」の全体像
「便通改善の近道は、自分の腸内フローラのタイプを知ることから!」
「皆さんの腸に関わるお悩みの代表格といっても過言ではないであろう「便秘」。小さいお子さんからご高齢の方まで、一度は経験があるのではないでしょうか。便秘症状改善のために、水分を多めに摂ったり食物繊維を摂取することなどが主流ですが、近年、「短鎖脂肪酸」が重要な存在であることがわかってきました。短鎖脂肪酸は皆さんの腸の中で活躍している腸内細菌がつくる代謝物質です。短鎖脂肪酸をつくり出すには、皆さんの腸の中にいる腸内細菌が好む食材を届けてあげる必要があります。
同じものを⾷べたり同じ⾏動をしても、⼈によってその効果が⼗分にあったりなかったりしますが、それは腸内フローラが⼈によって異なるためです。ご⾃⾝の腸内フローラはどのような菌が多いのか、その菌がどのような⾷材を好むのか。それらを把握するためにまずは「⾃分の腸内フローラのタイプを知る」ということから始めてみることをおすすめします。自分の腸内フローラのタイプはある意味で自分の体質とも捉えることができます。自分の腸内フローラのタイプを理解したうえで、よりよいライフスタイルを実現しましょう。」
■プロフィール
福田 真嗣(ふくだ しんじ)
株式会社メタジェン 代表取締役社長CEO/慶應義塾大学先端生命科学研究所 特任教授
(一社)短鎖脂肪酸普及協会 代表理事/(一社)腸内デザイン学会 代表理事
腸内環境研究一筋25年。腸内環境を適切にデザインすることで『病気ゼロ』社会を実現するため、2015年にメタジェン社を設立。便を「茶色い宝石®︎」と呼び、便に含まれる腸内環境情報から次世代のヘルスケア産業の創出を目指している。
<メディア出演実績>
日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」、日本経済新聞社「日経Gooday」、マガジンハウス「Tarzan」など、他多数
「短鎖脂肪酸」をつくるメインプレイヤー“6つの腸内細菌”と好む食材
10分で簡単!短鎖脂肪酸をつくる腸活レシピ
〜腸内でメインプレイヤーとして活躍する腸内細菌が好む食材を使用〜
レシピ考案者:管理栄養士/博士(医学)広瀬歩美
商品情報
パーソナルフードプログラム『Body Granola』
腸内に存在するおよそ1,000種類、約40兆個の腸内細菌による生態系「腸内フローラ」。『Body Granola』は、自身の腸内フローラにどのような菌がどれくらい存在するかを解析し、その結果を参考に、自分の腸内細菌が好んで食べる素材を含むグラノーラ(プレバイオティクス※トッピング)を選ぶ、定期購買サービスです。
※プレバイオティクス…腸内細菌のエサとなる食品成分のこと
名称:パーソナルフードプログラム『Body Granola(ボディグラノーラ)』
価格:
腸内フローラ検査キット 9,800円(税抜) ※送料込み
『Body Granola』定期購入 3,500円(税抜)/月 +送料
(ベースグラノーラ640g+プレバイオティクストッピング120g×3種/20食分)
<関連企業>
■株式会社メタジェン
最先端科学で腸内環境を制御する「腸内デザイン®︎」をコンセプトに、新たなヘルスケア市場の創出に取り組んでいます。腸内環境を包括的に理解するための独自技術「メタボロゲノミクス®」を用いた企業の研究開発支援や、個々人の腸内環境に基づいた層別化ヘルスケア事業の開発を手掛けています。腸内環境に関する基礎研究から社会実装までを一気通貫に実施することで腸内デザイン市場の
創出を目指しています。
■株式会社サイキンソー
サイキンソーは、腸内フローラ検査「マイキンソー(Mykinso)」を通じて構築した腸内フローラビッグデータによって、腸内フローラの評価・判定における独自指標やレコメンドエンジンを開発し、「細菌叢で人々を健康に」という企業理念の実現に向けて、ビジネスとサイエンスの両面から挑戦を続けています。
■カルビーグループ
1949年の創立以来75年に渡り、私たちは、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしへの貢献を実践してきました。変わらぬ企業理念のもと、100年を超えてなお挑戦を続ける企業になるべく、さまざまな社会課題の解決に取り組んでいます。カルビーグループは、次なる成長に向けた変革に踏みだすことで、新たな食の未来を創造します。
情報提供:カルビー株式会社
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