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水素水および水素風呂の賢い選び方(1)

(その1)はじめに: 玉石混交の水素商品市場

水素についてはさまざまな情報が飛び交っていて、市場は玉石混交の状態です。これは、水素に関する医学的根拠や作用機序についてよく解明されていないうちに、さまざまな効能効果があるとの情報が独り歩きしたこと、さらに、水素が全く、もしくはほとんど入っていないような商品までが一部の企業から売り出されてしまったことなども一因かと思います。

 

■学術データに裏付けされている水素とはHだけ

ところで、ここで『水素』という場合は “分子状の水素” のことであり、すなわち、Hであり、水素ガス(気体)です。水素水の中に含まれているものも水素ガス(H)です。マイナス水素イオンとか、活性水素、水素吸蔵~~などと表示されている商品は、全く別のものですのでご注意ください。

(参照:2013228日号 週刊文春:水素水論争に最終結論! 誌上実験でわかった『本物』と『偽物』)

 

これほど情報が氾濫し錯綜していると、何が本当で、何が “ウソ(あるいは根拠なし、もしくは、誇大表示)” なのか、一般の方々が見抜くのは、ほとんど無理なのでは、と思います。失敗しない水素水および水素風呂の選び方について述べる前に、まずはなぜ水素が注目されているのか、理解を深めていただければ幸いです。

 

■なぜ水素がこれほど注目されているのか?

水素には確かな医学的価値があると信じ、精力的に研究している信頼度の高い医療機関/研究機関(基礎&臨床)が多くあり、多数の研究者が水素の効果や、その作用機序解明に向けて日夜研究に励んでいることは事実です。

 

そして、それらの基礎および臨床研究成果がインパクトファクター(IF)の超高い国際誌に次々と発表されていることも事実です(現時点で約400報)。

  インパクトファクター(IF):特定の学術誌に掲載された論文が特定の年または期間内にどのくらい頻繁に引用されたかを示す尺度で、IFが高いほど世界的影響度/注目度が高いジャーナルと考えられる。ちなみに2015年度のトップはNature、次にScience(共に総合誌)。また、専門誌であるNature Medicine, Kidney Int’lCirculationなどもIFが非常に高い。

 

臨床試験における被験者数は現時点では少数ですが、この理由は、水素は医薬品ではないため、治療目的として病院環境(保険診療)で使用するのが難しいためです。

 

「被験者数が少ない」という点からみると、“十分なエビデンスがある” とはまだいえないレベルかもしれません。ですが、水素が疾患予防および治療に応用できる可能性を示す根拠はますます蓄積されてきています。

 

■ヒトの体内でも、腸内細菌によって水素が産生されている

私たちのからだの中でも腸内細菌によって水素が産生されていることが報告されています。腸内細菌が発生する水素量に関してはさまざまなデータがあり、当然ながら個体差や状況によって大きく変わるでしょうが、いずれにしても、かなりの量が発生しているようです(ちなみに、「オナラの約1/3は水素」と、中尾篤典先生が「サノフィの薬剤師向けサイト」に書かれています。びっくりですね!)。

 

このことから、体外からわざわざ水素を取り込む意味はないのでは?というような意見も散見されます。体内でも大量に産生されているのに、なぜ体外から取り込んだ水素によってさまざまな効果が得られるのか(穏やかな生理的増加 vs 急激な増加による作用発揮?)、また、投与方法(経口投与、吸入、点滴/注射、入浴、点眼など)や投与量(用量依存性は認められていない)によって、どのような違いがあるのか、体内で産生された水素の用途やその作用機序も含め、確かに、今後解明されるべき課題が多くあるのも事実です。ただし、これは水素に関わらず、すでに承認されている医薬品でも、からだにおよぼす作用は複雑で多岐にわたるため、本来、すべてが解明されることは不可能に近いのです。水素についても今後徐々に解明されていくでしょう。

 

■将来の医療を根本的に変える可能性⁈

前述のように、まだまだ解明されるべき課題は多々あるものの、将来の医療を根本的に変えるのではないかと思わせるほどの研究成果が得られてきているのです。もし医薬品として認められるようなことがあるならば、本当の意味での医療費削減につながることは間違いないと考えている医師も少なくないでしょう。

 

何といっても、日本から発信されたすごい研究成果(ノーベル賞もの⁈ ⇒後述)であることに間違いありません!

 

ヒトだけでなく、ペットや競走馬も!

ところで、現在、水素水はヒトだけでなく、ペットにも大人気なことをご存じでしょうか?

たとえば、腎不全や皮膚病の猫ちゃん&ワンちゃんによく与えられていますが、飼い主がその効果を直接に確認できるので、これほどの市場が形成されているのだと思います。また、激しいレースに備え、筋疲労の予防や疲労からの速い回復を期待して、競走馬にも水素水を『浴びるように飲ませている』厩舎もあるようです。

動物

ペット用には100mLパウチが販売されていますが(注)、馬の場合は大量の水を飲むので、大型の水素水サーバーが厩舎に設置されているようです。学術データはまだ少ないですが、今後の研究が待たれます。

 

(注)ペット用の水素水には、「純水」に水素を溶存させているものが多いようです。「純水」とは水道水からミネラル分を含むすべての不純物を除去したもので、もしペットが水道水を飲むのも避けたほうがよいような病気を患っている場合にはよいと思います。ただし、ヒト用の水素水よりも割高になっているようです。

 

ヒト用の水素水は、ほとんどが “○○の名水”、などのように、“おいしさ”を重視して、「天然水」に水素を溶存させたものが多いです。天然水の中には、たとえば、「硬水」に分類されるような、ミネラル(特にカルシウムやマグネシウム)の多いものもありますが、日本の天然水の多くは水道水に含まれているミネラル分量とそれほど違いはないようです。特に気になる方はこれらミネラルの成分量もチェックした上で水素水を選ぶとよいでしょう。

 

》(その2)水素の効能効果に関する医学的根拠

 

◎関連リンク 第三者機関にて水素の体内取込量を実測済みの水素風呂『リフレッシュ水素』

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記事作成: 寺尾 和子 (薬剤師/メディカル パースペクティブス株式会社)

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