膝を痛めない“ウォーキング”のポイントとは?
健康への意識が高まった2020年。人気の運動はウォーキング
コロナ一色の一年となった2020年。
今年は健康への意識がより高まった年となったようです。
健康管理に関する意識ついて調査では、新型コロナ流行後に「健康に気をつけている」と回答した人は約9割にも上りました。
これは、新型コロナ流行前より高い数値となっています。
コロナ禍で新たに始めた運動は「体操(23.2%)」「ダンス(21.9%)」「筋トレ(21.3%)」など、家でできる運動がトップ3となりましたが、コロナ以前から現在まで続けている運動として最も多くの人が取り組んでいるのは「ウォーキング」でした。
「ウォーキング」は、体内に吸い込んだ酸素によって糖分や脂質をエネルギーとして消費する持続系の運動、健康な体を維持するために効果的な有酸素運動です。
1日20~30分続ければ効率的に脂肪を燃焼させることができ、関節や筋肉、呼吸器への負担が少なく、手軽に継続しやすいのがメリットです。
またウォーキングを続けることで血圧のコントロールが期待でき、高血圧や心筋梗塞といった血圧や心臓の病気の予防にもつながります。
ウォーキングのお悩みは?
さまざまな面で健康やエイジングケアに作用してくれる「ウォーキング」ですが、現在ウォーキングを行っている人に継続する上での悩みを聞いたところ、4割近くで「脚やひざまわりの筋肉痛」という回答が有りました。
ウォーキングは気軽さがある一方で、自己流で行うとひざや体全体への負担を誘発する可能性があります。
ひざ痛を避ける!専門家に聞く“ウォーキング”のポイント
<専門家(トレーナー島﨑勝行氏)に聞く“ウォーキング”のポイント>
■「まずは立ち姿勢が大切!理想的なウォーキングはここから始まる」
何事もスタート位置が肝心です。まずはご自身の立ち姿勢を整えてみましょう。ポイントは、耳―肩―腰―ひざー外くるぶしのラインが一直線になることです。次に大切なことは運動の強度です。やや息がはずみ、話しながら歩ける速さを目安に1週間に3日以上、1回20分以上を目標にしましょう!継続するコツは「無理せずできる範囲で」です。体の調子に合わせて歩いてみましょう!
■ポイントはウォーキングの前・中・後!
ウォーキング前は準備体操を行いましょう。例えば太もものストレッチやアキレス腱伸ばしなどです。これから訪れる寒い冬、体をしっかり温めてケガを予防しましょう。続いて、ウォーキング中に気を付けることです。ここでは1~5の5点をご紹介します。 1. 目線はやや遠くあごを引いて顔をあげます。 2. 頭上から真上に引っ張られるように背筋を伸ばして姿勢良く、腰が反りすぎないように注意しましょう。 3. 肘を90度に曲げて指を軽く握り肩の力を抜いて腕をしっかり振りましょう。 4. かかとからつま先へと自然に地面につきます。 5. 下腹部に力を入れてつま先でしっかり地面をけりましょう。足指の動きを意識してください。いつもよりやや広く大股でリズムよく歩きましょう。
最後に、ウォーキング後に注意することをお伝えします。それは歩き終わって急に動きを止めてしまうことです。止まることによって筋肉が緊張したままになるため筋疲労や筋肉痛が生じやすくなります。そのため、ひざまわりのマッサージや足指・ふくらはぎのストレッチなどクールダウンを毎回行いましょう。
島﨑勝行(しまさき かつゆき) 有限会社ASRE 代表取締役
1987年から理学療法士として医療機関勤務後、1996年愛媛県スポーツ医科学委員として国体選手を中心にトレーナー活動を開始する。2000年にJSPO-AT(アスレティックトレーナー)取得後から本格的に活動し、J2愛媛FC専属トレーナーや地元実業団チーム(硬式テニス・ソフトボール)など経験し、2008年スノーボード競技ハーフパイプ青野令選手(愛媛県出身)の専属トレーナーとなる。その後スノーボード日本代表チームのトレーナーとして2010年バンクーバーオリンピック、2014年ソチオリンピックに帯同し3つのメダル獲得を経験する。現在はSBX(スノーボードクロス)の日本代表チームトレーナーとして海外遠征など活動しながら、愛媛県ではこれまでのトレーナー活動の経験を活かして、健康寿命延伸を目的とした介護予防運動普及による地域貢献活動を行っている。
ひざ痛対策のウォーキングアイテムも
ひざ関節を内側へ誘導することでひざへの負担を軽減するシューズや、こり固まったひざまわりの筋肉を柔らかくもみほぐすマッサージャーも市販されています。
▼アシックス商事
[ラクウォーク] ウォーキング ニーズアップ パープル 23.5 cm
▼パナソニック
パナソニック エアーマッサージャー ひざまわり 温感機能搭載 グレー EW-RJ50-H
健康のための運動が、体の負担にならないよう、ぜひ“ウォーキング”のポイントに気をつけて、健康な身体をつくりましょう。
参考:アシックス商事株式会社とパナソニック株式会社が行った30歳~69歳までの男女1000名を対象にウォーキングに関する意識・実態調査より
(アンチエイジングネットワーク編集部)
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