脳のアンチエイジングのために、食事内容を見直そう!
体や脳の若々しさを保つには、「食事」が大切。
わかってはいるけど、なかなか実行できない人も多いのではないでしょうか。
こんな研究発表を読むと、改めて食生活を見直すきっかけになるかもしれませんよ。
食べていますか?野菜、果物、ナッツ類、魚
「脳機能を明敏に保つためには食事内容を見直すのが良い」そんな研究結果がオランダで発表されました。
この研究では、野菜、果物、ナッツ類、魚が豊富な食事を取っていた人は、栄養が不十分な食事を取っていた人に比べて脳のサイズが大きいことが明らかになったのです。
研究の責任著者である、エラスムス大学メディカルセンター(オランダ)教授のMeike Vernooij氏は、「健康的な食事を続けることは、高齢者が思考力や記憶力といった認知機能を維持し、増強するために有用な可能性がある」と述べています。(「Neurology」5月16日オンライン版に掲載)
果たしてその調査結果とは?
今回の研究(The Rotterdam Study)では、研究開始時点で45歳以上であった4,213人(平均年齢66歳)を対象としたものです。
参加者には約400種類の食品が記載された質問票を用いて、最近1カ月に食べた食品の種類と量を記入してもらい、オランダ健康審議会による食事ガイドラインに基づいた0~14のスコア(14が最も健康的)で食事の質を評価(平均スコアは7)。さらに、脳MRI検査を行い、参加者の脳容積を測定しました。
その結果、高血圧、身体活動、喫煙など、脳容積に影響を及ぼす他の要素を考慮した場合でも、食事の質が高いほど脳容積が大きくなっていました。
最も健康的な食事を取っていた人は、最も不健康な食事を取っていた人に比べて脳の容積が約2mL大きかったそうです。
Vernooij氏によると、加齢とともに認知機能が低下するリスクが高まることが知られていますが、全脳容積は1歳年を取るごとに3.66mL減少することが分かっていて、つまり2mLという脳容積の差は約6カ月分の老化に相当するとのことです。
ただし、今回の研究では因果関係は明らかにされていません。
質の高い食事が脳に良い理由としては、今回の調査で健康的な食事をしていた人たちは、脳が発達する若い時期から十分な栄養を摂取していた可能性が考えれるとのこです。
心臓に良い食事も脳に良い
同様に米アルツハイマー病協会(AA)理事のJames Hendrix氏は、健康的な食事により全身の血流も良くなると指摘しています。
「心臓に良いものは脳にも良い。心臓がよく動いていて脳に十分な血液を送ることができていれば、脳の機能もより向上する。また、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβやタウ蛋白を除去するためには、脳の血流が良好でなければならない」
日頃の食生活を思い返して心配になった方、ぜひ今日から食事の改善に取り組んでみてはいかがでしょうか
参考文献:http://n.neurology.org/content/early/2018/05/16/WNL.0000000000005691
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