短時間の軽い運動でも記憶力が高まる
運動は体力増進だけでなく、脳にも良いと言われ、アンチエイジングのために欠かせない要素です。
運動することは大切だとわかっていても、「中々まとまった運動をする時間がとれない」と、忙しさを理由に運動から遠ざかっている方も多いのではないでしょうか。
そんな方も脳の活性化のために、ちょっとした隙間時間に軽い運動をしてみませんか。
軽い運動で海馬が活性化!
ヨガや太極拳など軽い運動をするだけでも記憶力が向上する可能性があることが、筑波大学体育系教授の征矢英昭氏らの研究から示されました。
今回の研究は健康で若い成人男女36人を対象とし、ペダルをゆっくりと漕ぐ軽い運動を10分間行った場合と、座って安静に過ごした場合の後に記憶テストを行いました。
その結果、運動後に実施した記憶テストの方が成績が向上しました。
また、最先端のMRIで脳を撮影した結果、軽い運動直後には学習や記憶に重要な役割を担う海馬やその周辺の情報を受け渡す重要な領域活動が活発化していることが明らかになりました。
つまり、ゆっくりとしたペースでのウォーキング、ヨガ、太極拳など軽い運動により海馬を刺激し、記憶システム全体を機能向上する可能性があることがわかったのです。
脳を活性化させる新たな取り組みへ
今回の研究結果から、学習の前に行う短時間の軽い運動は、脳のコンディションを整える方法として役立つ可能性が考えられます。
また、この研究を足がかりとし、高齢者や低体力者が海馬を活性化するための軽運動プログラムの開発や、ゆっくりとした運動を長期間繰り返すことで得られる、記憶能力の維持・改善のための軽運動プログラムの開発が期待されるでしょう。
「あまり運動をしなくない」と日頃から思っている方、記憶力向上の為に、ぜひ「10分」の隙間時間を使って軽い運動をやってみませんか。
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