猫背で座りっ放しの生活は、高血圧のリスク
暑かった夏もいつの間にか終わり、秋本番になってきました。
この季節は、朝晩冷え込みますので、私のような高血圧持ちは要注意です。
ところで、血圧は日頃の姿勢とは無縁ではないそうです。
血圧に悪い姿勢の代表として、相撲の仕切りなどで行われる“蹲踞(そんきょ)の姿勢”、この姿勢では血圧が非常に高くなります。
“立つ姿勢”も血圧を高め、逆に“横になる姿勢”は血圧を静めます。
“そんきょの姿勢”が血圧を高めるのは、脚が体重で圧迫されて血管の血流が悪くなり、血圧をあげるためです。
また、その不安定な姿勢を維持しようと筋肉が収縮して末梢血管を圧迫し、これも血圧を上げる原因になります。
立っている時も同様に、末梢血管の収縮が起こり、血圧が上昇する事になります。
逆に横になっているときは、筋肉が使われていないし、末梢血管が開いた状態になっているため、血圧は上がりません。
椅子に座っているときも、同様に血圧は低めになります。
もう一つ血圧を上げるのが、交感神経が働くときで、緊張すれば交感神経が働いて末梢血管が収縮し、血圧を上げる事になります。
いわゆるお医者さんの前では血圧が高めになる“白衣性高血圧”です。
では、血圧対策には座りっぱなしがいいか?という事になりますが、そうではありません。
姿勢が悪いと血圧を高め、例えば猫背では呼吸が浅くなり、そのため交感神経が優位になって血圧を上げる要因になるのだそうです。
また、猫背は腹部で内臓を圧迫し、血圧を上げる事になります。
さらに座りっ放しが続くと脚が圧迫されて血圧が上がり、運動不足にもなってしまうため、運動による降圧効果も得られないようです。
従って、血圧を下げるには塩分を減らすのは元より、良い姿勢を意識し、座りっ放しにならないようにすることが大切との事です。
私だけでなく、皆様もご注意を。
ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。
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