歯に関する新しい健康常識です
歯を大切にして健康寿命を延ばすにはどうすればいいのか、歯の新常識をお知らせします。
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昔から、「食べたらすぐ歯を磨け」と教えられてきましたが、食後すぐに歯を磨くことが、必ずしもいいとは言えないそうです。
食後すぐ食べカスを取るのはいいのですが、歯を磨いてしまうと唾液を流してしまいます。
唾液には、食事によって酸性に傾いた口の中を中性に戻し、食事によって溶けた歯の成分を補う再石灰化の作用がありますので、食後30分ぐらいはそのままにしておいたほうがいいのだそうです。
また、歯をみがきが過ぎると、歯の表面のエナメル質が薄くなり、虫歯菌に弱くなります。
とくに、年を取ると歯ぐきが下がり、エナメル質に覆われていない歯の下の象牙質の部分が露出しやすくなっていますので、歯を磨きすぎると歯が削れ、プラーク(歯垢)がたまりやすくなり、歯周病にもなりやすいのだそうです。
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歯磨きは食後すぐより、朝食の前に: 歯を磨く時間帯も大切だそうです。口の中の細菌は早朝が一番多いので、朝食を摂る前に歯を磨いて、口の中の細菌を減らしておくのがよいそうです。
歯磨き剤を使うと食べ物の味が変わるのが嫌な人は、歯磨き剤は使わずなくてよく、また夜間に増殖する細菌を減らすため、寝る前に歯を磨くこともよいようです。
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スポーツ飲料や清涼飲料水には注意を: スポーツ飲料や清涼飲料水には大量の糖分が含まれているものが多く、虫歯や歯周病になりやすくなります。
熱中症対策にスポーツ飲料を飲む人がいますが、それより糖分の少ない経口補水液にするべきとの事です。
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健康のため、すっぱい飲み物や酢を直接飲む人がいますが、歯が溶けることもあるので注意が必要。また、ごはん、うどん、ラーメンなど、糖質の多い炭水化物を食べ過ぎると太るだけでなく、歯にも悪いそうです。
炭水化物を食べると、口の中はすぐ酸性に傾き、象牙質を溶かしてしまうためです。
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以前から糖尿病になると歯周病になりやすいと言われてきましたが、最近の研究では逆に、歯周病が糖尿病を引き起こす可能性も指摘されています。
口の中の細菌が腫れた歯ぐきの隙間から血管に入り、体内で炎症を起こすのが原因と考えられています。
実際に、歯周病を治療すると、糖尿病が改善する人もいるそうです。
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集中治療室では、口の中が清潔でない人は清潔な人に比べて3倍高い割合で感染症を起こすことが報告されています。また介護施設などでも、口の中が清潔でない人は肺炎やインフルエンザにかかりやすいとされています。
残った歯が少ないと認知症のリスクが高まることもよく知られていますが、“たかが歯”などと云ってはおられませんね!
ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。
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