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ご存知のように、骨粗鬆(こつそしょう)症は骨密度の減少で骨がもろくなり、転倒骨折を起こしやすくなって、寝たきりにつながる怖い病気です。患者数は実に約1300万人だそうです。

手のひら日光浴で、骨粗鬆症を予防

これを予防するにはカルシウムが不可欠ですので、意識的に乳製品や小魚などカルシウムをたっぷり含む食材を食べている人も多いと思います。

しかし、せっかく摂ったカルシウムが体内で吸収されて骨になるためには、ビタミンDが欠かせません。

ところが、検査数値ではビタミンDが不足している人が非常に多いことが分かってきました。 すなわち、カルシュウム不足よりも、体内で上手くビタミンDを作ることができていない方が多いようなのです。

ビタミンDが活性化して、カルシウムの吸収に役立つようにするには、日光に当たる必要です。

日中、室内で仕事や家事などを行って日光に当たらず、また外出時にも直射日光に当たらないように日傘や帽子、日焼け止めなどで防備している方が多いと思います。

確かに、日光の紫外線に当たり過ぎるとシミそばかすや、皮膚がんなどリスクが高まりますが、かといって日光を避けすぎるとビタミンD不足を招いてしまいます。

実際、日焼け止めをつけている群とそうでない群では、前者の方が血中のビタミンD濃度が低かったとの報告がなされています。

手のひらで日光を10分程度浴びるだけでも、ビタミンDは活性化しますので、カルシウムやビタミンDを含む食材を食べた上で、少し日光を浴びることが大切です。

日光の弱い冬場は30分程度に伸ばし、必要な成分を補いながらビタミンDを活性化して、骨粗鬆症の予防を心がけましょう。

 

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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