コロナ禍で不眠が増加!?不眠におすすめの漢方薬
アンチエイジングの基本である「睡眠」。コロナの影響は私たちの睡眠にも及んでいるようです。
漢方薬のクラシエ薬品株式会社が、2021年1月に全国の20代~60代の男女200名に行った不眠の実態調査の結果です。
「コロナ不眠」!?コロナ禍における不眠の実態を調査
新型コロナウイルス感染拡大により、自粛やテレワークなど様々な生活様式の変化がおきました。また、感染の不安やストレスと隣り合わせの日々が続いています。こうした不安やストレス、生活様式の急激な変化などから、「不眠」の症状に悩む人も増えています。当社が今回行った調査(※)によると、新型コロナウイルス感染拡大以降、約4割の人が不眠の症状を感じたことがあると回答しました。年代別では50~54歳(60%)が最も多く、45~49歳(52.4)、30~34歳(50%)と続きました。
不眠の症状を感じたことがあると回答した方に、その症状について聞いたところ、1位は「途中で目が覚める」(72.4%)で、「寝つきが悪い」(53.9%)、「熟睡感がない」(38.2%)と続きました。
睡眠の役割と不眠がもたらす影響
睡眠は健康の基本と言われています。その役割は、脳や身体の休息というだけでなく、記憶の整理やホルモンを分泌させることによる肌の新陳代謝の促進や修復、ストレス解消などの役割も担っています。睡眠が不足してくると、下記のような症状がでてきてしまいます。
■疲れやすくなる
■やる気がしない
■頭がスッキリしない
■イライラする
■集中力がなくなる
■免疫力が下がる
■肌の調子が悪い
自分が睡眠不足かどうか、是非下記のチェックリストで確認してみてください。実はその不調は「不眠」からきているものかもしれません。
<不眠の症状チェックリスト>
□寝ても疲れが取れていない
□朝からだるさがある
□日中眠くなる、ぼーっとしてしまう
□肌の調子が悪い
簡単!快眠のコツ&不眠解消におすすめのツボを紹介
良質な睡眠をとるための快眠のコツや、不眠解消におすすめのツボをご紹介します。
<快眠のコツ>
- 眠りにつく2時間前には食事をすませる
・胃に食べ物が入っている状態では、深い睡眠ができません。 - 眠りにつく1時間前には入浴を済ませる
・アロマオイルなどでリラックス。
・38~40度くらいのぬるめのお湯で、肩までしっかりつかり、じんわり汗が出てくる前に上がりましょう。 - 暗い環境で眠る
・光は身体を起こす作用があるので、寝るときは暗い環境がおすすめ。
・ブルーライトはリラックスを妨げるので眠る30分前にはPCやスマホを控えて眼と頭を解放しましょう。
・寝る前は大きく深呼吸して身体をリラックス。ストレスも一緒に吐き出すつもりでやってみましょう。 - 朝日をしっかり浴びる
・朝日を浴びると体内時計がリセットされ、夜に眠気が来やすくなります。
<快眠のツボ>
漢方から見る「不眠」の原因とは
漢方では、不眠の原因を1「ストレスによって生じる 自律神経系の乱れ」と「栄養不足」の2つに大きく分類しています。
- 「ストレスによって生じる 自律神経系の乱れ」は、考えすぎて脳が興奮状態のままになっていたり、疲労やストレスからくる自律神経の乱れが原因の不眠です。
- 「栄養不足」は、加齢や疲労などによる栄養不足で眠りにつくための準備ができないことが原因の不眠です。
漢方では、人の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つで構成されていると考えられており、この3つがバランス良く巡っていることで心身の健康が保たれます。
「気」は目には見えない、人の体を支えるすべての生命エネルギーのようなもの。疲労やストレスは「気」の巡りを止めてしまい、「気」が巡らなくなると身体が熱を冷ませなくなり、余分な熱が頭に昇っていき脳を疲れさせてしまいます。
「不眠」におすすめの漢方薬
漢方は、一時的な対処療法ではなく、しっかりと原因から改善し、身体を整えていくことを目的としています。「不眠」の原因別におすすめの漢方薬をご紹介します。
原因1.トレスによって生じる 自律神経系の乱れ
【おすすめの漢方薬】 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
悶々と考え過ぎてなかなか眠れない方、ストレスが原因で、脳の興奮や自律神経の緊張による不眠におすすめの漢方薬です。「気」をめぐらせ、体にこもった熱を冷ますとともに、ココロを落ち着かせる処方ですので、脳の興奮からくる不眠を改善します。驚きやすい、イライラ、怒りやすいといった症状にも効果があります。
原因2.栄養不足
【おすすめの漢方薬】 加味帰脾湯(かみきひとう)
消化器のはたらきを助けながら、足りない「血(けつ)※」を増やして不眠を改善します。「血(けつ)」を補ったり、「気」を巡らせる処方(生薬)によって、気持ち身体を落ち着かせることで、精神を安定させる作用があります。血色が悪く、貧血気味で、精神的なストレスや不安感、不眠、焦りなどの神経症状(イライラだけではなく)がある方、胃腸が不調な方などに使用されます。
※全身の組織や器官に栄養を与えるもの
不眠の解消に漢方を利用してみるのも良いかもしれませんね。
参考:
「漢方セラピー」のオリジナル漫画動画「不調女子のモヤモヤ日常(不眠編)」(クラシエの漢方公式Youtubeチャンネル)
引用:
クラシエ薬品株式会社 ~コロナ禍で不眠が増加!?簡単にできる快眠のコツなどをご紹介~不眠と漢方
執筆:アンチエイジングネットワーク事務局
この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします