まもなく「歯と口の健康週間」。コロナ禍で、3人に1人が新たなオーラルケア習慣をスタート!
全身の健康はお口の健康から。消化器官や呼吸器官の入り口である口腔環境を整えることはアンチエイジングのための重要なポイントです。
まもなく「歯と口の健康週間」(6月4日~10日)を迎えます。
「歯と口の健康週間」とは? 歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び早期治療等を徹底することにより歯の寿命を延ばし、もって国民の健康の保持増進に寄与することを目的とする、厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会、日本学校歯科医会が実施している週間です。 |
長引くコロナ渦で、サンスターグループが全国の男女1,000名を対象に「新型コロナウイルスの流行による生活習慣の変化に関する調査」を実施しました。
歯科医師である三宅 直子先生(一般財団法人サンスター財団附属千里歯科診療所)のコメントもご紹介します。ぜひご自身の口腔ケアについて考えてみてはいかがでしょうか。
オーラルケア、生活における変化
オーラルケア意識に変化があったと回答した人が63%
オーラルケア意識は63%の人に変化が見られ、前年調査(57%)より7ポイント増えました。
意識の変化として最も多くあげられたのは「マスクをすることで、自分の口臭が気になるようになった(25%)」、次いで「口の中の衛生状態を意識するようになった(17%)」、「歯みがきが丁寧になった(17%)」、「歯みがきの1回の時間が長くなった気がする(15%)」など、お口に対する意識の向上が見られました。
3人に1人が新たなオーラルケア習慣をスタート
3人に1人が新たなオーラルケア習慣を生活に取り入れ、そのうち、「洗口液・デンタルリンスを使用し始めた」人が最多(図1)。
また、洗口液・デンタルリンスを使っている人では、「使用回数が増えた」と回答した人が46%にのぼり、前年調査の16%と比べ30ポイント上昇しています。
その理由として、「手軽に口内を殺菌できるから」、「口腔内の清潔を意識するようになった」、「口臭が気になる」など、長引くコロナ禍での生活において、洗口液・デンタルリンスの重要性が高まったことが推察されます。
【三宅医師の考察・アドバイス】 新型コロナウイルス感染症の拡大に影響を受け、個人の健康、マスクを装着していることによる口臭、またステイホームで時間的余裕ができたことによりオーラルケアへの関心が高まっていると感じています。お口の中を清潔に保ち、細菌の数を減らすことはむし歯や歯周病の予防だけではなく、誤嚥性肺炎やウイルス性疾患など全身の病気の予防にも繋がります。口の中に含まれる細菌が持つタンパク分解酵素はウイルス感染を促進します。特に、歯周病菌は強いタンパク分解酵素を持っているため、ブラッシングによるプラークコントロールや、ハミガキや洗口液によるお口の中の殺菌が非常に重要となります。また、正しくケアできているかどうか、かかりつけの歯科医院で見てもらったり、専門家の発信する情報を確認したりすることも推奨します。オーラルケアも、ニューノーマルで体の健康へつなげたいですね。 |
歯科医院への通院頻度が減少
歯科医院への通院頻度が減少した人は全体平均で21%でした。特に、40~60代女性の減少が目立ち、それぞれ30%、27%と31%でした(図3)。また、通院頻度減少の理由として最も多いのは「新型コロナウイルスの感染リスクを避けたいから」45%、次いで「歯やハグキなど口の検査は急ぎではないので、新型コロナウイルスの流行が落ち着いてから行こうと思ったから」29%でした。
【三宅医師の考察・アドバイス】 新型コロナウイルスの感染への不安から歯科医院の受診を控えている方も多いと思います。しかし、治療の途中や症状のあるような状態で治療を延期してしまっている場合、お口の中の状況が悪化し、全身の健康に影響を及ぼす可能性があります。歯科医療機関では、コロナ禍以前から感染予防(スタンダードプリコーション)を徹底しており、現時点で歯科治療が原因となったクラスター発生は報告されていません。体調、体温を確認の上、マスク着用など自身の感染管理をして受診するように、また治療の延期については一度かかりつけの医院に相談してみましょう。 |
食生活は間食が増加
29%の人が「食生活に変化があった」と回答しました。そのうち、間食の回数が増えた人は全体平均で37%となり、年代別では、20代と30代がそれぞれ47%と43%と平均より高く(図6)、特に、20代女性が52%と最も顕著でした。テレワークや外出自粛でついつい食べ物に手が伸びて、、と、心当たりがある方も多いのではないでしょうか。若い世代のむし歯や歯周病の対策が一層重要になりそうですね。
【三宅医師の考察・アドバイス】 外出自粛により、自宅で過ごす時間が多くなり、間食が増えたと考えられます。多くの間食や清涼飲料水には糖質がたくさん含まれており、むし歯や肥満の原因となってしまいます。摂取量だけでなく、回数が多いことでむし歯のリスクはさらに高まります。砂糖の摂取制限は、むし歯予防のみならず、肥満予防の観点からも重要。むし歯予防を目的とした砂糖の摂取制限は、肥満予防や生活習慣病予防と結びつけて取り組むことがより効果的です。また、砂糖の摂取制限に加え、フッ化物配合ハミガキやフッ素洗口を利用すること、かかりつけ歯科医においてフッ化物歯面塗布を受けるなどフッ化物応用もむし歯の発症予防には有効と考えられます。 |
アンチエイジングの大切な取り組み、口腔ケア。生活様式が大きく変わった今、ぜひ毎日の習慣を見直していきたいですね。
情報提供:サンスター
サンスターグループが目指す「100年mouth 100年health」
人生100年時代、サンスターが目指すのは、お口の健康を起点とした、全身の健康と豊かな人生。毎日習慣として行う歯みがきなどのオーラルケアは、お口の健康を守り、そして全身の健康を守ることにもつながっています。100年食べ、100年しゃべり、笑う。一人ひとり、自分らしく輝いた人生、豊かな人生を送るためにも、お口のケアを大切にしていただきたいと考えています。今後もお口の健康を起点としながら全身の健康に寄与する情報・サービス・製品をお届けすることで、人々の健康寿命の延伸に寄与することを目指していきます。
執筆:アンチエイジングネットワーク事務局
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