アンチエイジングニュース
2016.11.25
認知症を防ぐには、いろんなものを食べる
毎日の食事で、いろんなものをバランスよく食べている人は、認知症につながる認知機能の低下が抑えられることが分かりました。
これは国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)の大塚礼室長らが、日本老年医学会英文誌に報告したものです。
調査は、大府市と同県東浦町に住む60歳以上の約1200人を対象に、認知機能検査(最高点30点)を2000年から12年にかけて複数回実施しました。
初回の検査で28点以上だった60~81歳の570人について、連続3日間の食事の献立を調べ、穀類や野菜、肉など、食事の際の品目の多様性を調べました。
そして、その多様性が高い順に4グループに分け、認知機能検査の2回目以降の点数との関係を分析しました。
その結果、食事の多様性が高いグループほど認知機能検査の点数が下がりにくいことが分かりました。
食事の多様性の数値が最も高いグループでは、最も低いグループよりも認知機能が低下する危険性が44%低くなっていました。
以上の結果から、多様な栄養素が脳に好影響を与え、また多品目からなる材料の買出しや調理などの準備も脳によい影響を与えている、と考えられるそうです。
ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。
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