ダイエット
ダイエットは、食事と運動で無理なく健康的に。
単品ダイエットや、断食などのダイエット法は、多くの栄養素が欠乏して体に負担がかかるため、大変危険です。貧血、骨粗しょう症、便秘、生活習慣病などを引き起こす原因にもなります。
また、無理なダイエットにはリバウンドがつきもの。体には、体脂肪の量を一定に保とうとする調節機能が働き、短期間で急速にやせると、元の状態に戻ろうとする防御本能が非常に強くなるのです。
つまり栄養を十分に摂取しながら、体を引き締めていくのが理想的です。なぜなら摂取した栄養は、運動することによってつくられる筋肉の質を高めてくれるからです。
過度な糖質を制限すると筋肉が減る?大切なのは筋肉の質。
糖質制限ダイエットを行っていると、筋肉が減ってしまうことがあります。これは、体の各所で減少した糖質を補うために、筋肉に含まれているグリコーゲンを分解して糖質に変える「糖新生」が行われるからです。炭水化物の摂取量が1日1500g以下になると、この糖新生によって筋肉が減ってしまいます。質のいい筋肉をつくるには、炭水化物は必須です。
運動と食事のバランスで体を引き締めよう
「炭水化物を摂るとなかなか体重が落ちない」という人は、有酸素運動を取り入れてみましょう。有酸素運動は、体の代謝を高め、しなやかな筋肉と脂肪のつきにくい体を育てます。ウォーキング、水泳、自転車など身近なスポーツで実践しましょう。
有酸素運動や筋肉トレーニングなどのエクササイズは、バランスの良い食事によって、より効果を発揮します。運動後、吸収率が良い状態でバランスの良い食事をとると、筋肉、骨など、細胞のひとつひとつが再生され、結果として運動前よりも質の高い体になるのです。
運動後は不足しがちな、ビタミン群やミネラル、ブドウ糖などの栄養を中心に補給しましょう。
アンチエイジング医学のダイエット
ダイエットには様々な医学的なアプローチがあります。
代謝をアップするサプリメントの摂取
代謝をアップするサプリメントを紹介します。どのサプリメントを摂るべきかは、医師や管理栄養士、サプリメントアドバイザーといった専門家に指導してもらうと良いでしょう。
- L-カルニチン
脂肪の代謝促進、血液中の脂肪量を減少、身体のブドウ糖への依存度を低下 - ビオチン(ビタミンH)
脂肪や炭水化物の代謝を助ける - ビタミンB5(パントテン酸)
たんぱく質、炭水化物、脂肪をエネルギーに変える - ビタミンB3(ナイアシン)
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)と中性脂肪を減少させ、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増加させる - α–リポ酸、コエンザイムQ10
エネルギー生産を高め、脂肪を燃焼させる
代謝酵素の働きを阻害する有害重金属の除去
有害重金属を排出する治療に「キレーション」があります。
肥満治療薬
医療機関では、食事療法および運動療法の効果が不十分のBMI35以上の高度肥満者のみに3ヵ月以内限定で、「マジンドール」という食欲抑制剤を処方することがあります。
成長ホルモン補充
骨や筋肉の成長、脂質の代謝を促す成長ホルモンを補充する療法があります。
睡眠の改善
代謝を高めるため良質な睡眠がとれるようにする療法があります。
美容医学からのアプローチ
形成外科、美容外科では脂肪を吸引したり、脂肪を溶かす働きのある薬剤を皮膚に注入するといった方法が行なわれています。
脂肪吸引
カニューレと呼ばれる管を皮下脂肪層に注入し、脂肪を吸引します。手術をするドクターの技術と経験が必要です。
メソセラピー
1952年にフランスで開発された治療方法で、極細の注射またはメソガンと呼ばれる注射機器で脂肪を融解する働きがある薬剤を少しずつ注入します。
炭酸ガスセラピー
フランスのRoyatスパで生まれた療法です。
CARBOMEDという機械で炭酸ガスを皮下脂肪層にに注入。炭酸ガスにより血液から酸素が放出され脂肪を分解、新陳代謝を活性、セルライトを減少させます。
スマートリポ
局所麻酔後、極細のカニューレを挿入し、10分ほどレーザーを照射して脂肪を分解します。
ダイエット対策Q&A
昔より食べる量は変わっていないのに、太ってしまうのはなぜ?
加齢に伴い、人の基礎代謝は低下していきます。そのため、若い頃と同じように食べていると、自然と脂肪が溜まってしまいます。意識して体を動かさないとすぐに肥満体型になり、生活習慣病の恐れもあるのです。代謝を上げるために必要なものは、大きな筋肉です。特に太腿の筋肉を鍛えると有効だと言われています。例えば、できるだけ階段を使う、車でなく自転車で移動する、待ち時間にスクワットをするなどオススメです。
太っているわけではありませんが、下腹が出てきました。
加齢により、背中など上半身の筋肉が衰え、姿勢が悪くなり下腹だけが出てくることがあります。そのまま悪い姿勢を続けると、重心が前方に傾いて点灯しやすくなったり、頭痛や肩こりの原因となります。前かがみの姿勢は消化機能や心肺機能の低下を引き起こすこともありますので、注意が必要です。できるだけ背中の筋肉を使うことを意識して、正しい姿勢を心がけましょう。
アンチエイジング医療機関一覧