基本的な対策を学ぶ

肌の美白成分

女性の関心は「美白」

女性誌や化粧品のCMでも、いつも話題になる「美白」。白く輝く肌はとても若々しく見せてくれますが、シミやくすみが目立つ肌はなんとなく、老けた印象になってしまいがちです。

メラニンはどうして作られるのでしょうか?

シミやくすみの主な原因は、肌の「メラニン色素」。少しこの点に着目してみましょう。 そもそも、メラニン色素はどうやって、何のために作られるのでしょうか? メラニンをつくりだすのは、表皮の底の部分にある「基底細胞層」にある「メラノサイト」という色素細胞です。表皮の底にある「基底細胞」という部分で新しい細胞が作られています。しかし、紫外線があたるとその大切な細胞が傷つき、新しい細胞の生成に異変をきたしてしまいます。それを避けるために作り出されるのが、実は「メラニン色素」なのです。

メラニン生成を抑える美白成分と還元作用の「注目の美白成分」

ビタミンC

美肌の万能成分、ビタミンC。抗酸化成分、コラーゲン増加作用など、美白効果以外にも、実にさまざまな有効な作用があります。 以前から「肌によい」とされてきたビタミンCも、実は大変壊れやすい成分のため、浸透力が弱く効果はあまりありませんでした。しかし、「リン酸Lアスコルビル」など、ビタミンCの分子に少し手を加えて改善した「ビタミンC誘導体」と呼ばれる成分が登場し、壊れにくく、有効成分が浸透できるようになりました。また、最近では高濃度のまま安定化された「高濃度安定型ビタミンC」も普及してきています。

  • 美白作用
    特にビタミンCの美白成分は、チロシンからメラニン色素がつくられるのをブロックするのと同時に、メラニン色素を淡色化する「還元作用」があり、即効性が期待できます。日焼け後すぐの美白ケアや、角質や表皮にメラニン色素が残って、くすんだ状態の肌の美白に有効です。

その他にも以下のような作用があります
・抗酸化作用
・肌再生作用

ハイドロキノン

即効性をもとめるなら、ハイドロキノン。 新アメリカでは広く使われる成分。日本では化粧品としての配合が許可され、化粧品に配合されるようになったのは2002年からです。 他の美白成分の多くが新たなメラニン合成を食い止めるだけなのに対して、メラニン色素の合成に欠かせないチロシナーゼという酵素の働きを強力に抑制し、既にあるメラニンの色を淡色化する「還元作用」を持つためです。 分解・変色しやすいという欠点もあり、変色すると効果が弱まるので、きちんとふたを締めて、冷蔵庫などで保存しなければなりません。 また、赤くなってアレルギー反応を起こす人もいるので、高い濃度のものは、医師に相談の上、使用したほうがいいでしょう。

アルファ アルブチン

ハイドロキノンのような即効性はありませんが、肌にトラブルがほとんどない成分です。 ハイドロキノンにブドウ糖がついた構造で、ハイドロキノン同様に、メラニン合成酵素を非常に強く邪魔をします。しかも、ハイドロキノンがもつ、化学的に不安定で分解しやすい、肌に刺激がでやすいという部分を解決し、肌が弱い人でも安心して使っていただける成分です。ハイドロキノンとの違いは、「還元作用」がないことです。

植物性女性ホルモン様成分(イソフラボン等)

皮膚の老化の原因に、紫外線とともに注目されているが、女性ホルモンの減少です。更年期にさしかかるころ、次第にホルモンのバランスが崩れだして、肌のうるおい成分の減少などの老化現象が目立ってきます。 そこで、注目されたのが女性ホルモンのような作用がある「植物性女性ホルモン様成分(イソフラボンなど)」です。

  • 美白作用
    アルブチンに匹敵する強いメラニン生成抑制作用があり、シミなどの色素沈着を防ぐ効果が期待されます。

その他にも以下のような作用があります
・保湿作用
・肌再生作用