朝日を浴びて体重管理
「朝日を浴びて体重管理」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(389)
ぶくぶくした肥満体型よりも、きりりとしまった筋肉体質の方がいいことは分かっていますが、なかなかそのような体になるのは難しいですよね。
ところが、そのようなスリムな体型になるには、早起きをして朝日を浴びるだけで良いそうです。
これはNorthwestern大学医学部Kathryn Reid准教授らのグループが、米国オンライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)に報告した内容です。
(論文タイトル: Timing and Intensity of Light Correlate with Body Weight in Adults/著者: Kathryn J. Reid 他/医学誌名: PLOS ONE, Published: April 02, 2014, DOI: 10.1371/journal.pone.0092251)
研究では、ボランティアの人(平均年齢30歳)54人に7日間太陽の光を浴びてもらい、同時に運動レベルやカロリー摂取量、就寝時間、年齢、BMI値を調べました。
その結果、朝の日光を浴びることは、運動レベルやカロリー摂取量、就寝時間、年齢、季節にかかわらず、人のBMIに強い影響を及ぼすことが分かりました。
特に健康的に痩せていた人は食生活が特別だったり、運動量が他人より多いというわけではなく、単に早朝の日光をよく浴びているだけ、とのことです。
また、光を浴びる朝の時間が早ければ早いほど体格指数(BMI)は低く抑えられていたのに対し、光を浴びる時間が遅い人ほどBMIは高くなっていたそうです。
以上の結果から研究者らは、「日光は24時間周期の体内リズムを整える重要な因子であり、エネルギーのバランスの調整を行っている。そして、健康を維持するには午前8時から正午までの間に明るい光を浴びるのが良い」と結論しています。
BMIを最適に保つには20~30分間日光を浴びるだけで十分だそうですので、皆様、朝日の中の散歩はいかがですか?
ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。
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